我々は造血幹細胞の血管再生・修復メカニズムが、障害によりエネルギー源が枯渇した血管内皮細胞に対し、低分子メタボライトを供与することに伴うエネルギー代謝の活性化であり、幹細胞の生着が不要であることを明らかにした。すなわち、血管修復・再生能には、必ずしも「幹細胞」が必要無い。そこで新たなソースとして、循環末梢血中の血球細胞を用いることが出来ないかと考えた。しかし様々な検証結果から、末梢血中の血球細胞は個体差が大きく、一律の結果を得るための条件を見つけることが出来なかった。そこで、循環末梢血中のCD34陽性細胞に着目し、脳梗塞モデルマウスに投与した際の血管再生・修復能を明らかにした。
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