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2023 年度 研究成果報告書

超初期段階から引き返す膵発がん予防戦略の探求

研究課題

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研究課題/領域番号 21K19480
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
研究機関京都大学

研究代表者

妹尾 浩  京都大学, 医学研究科, 教授 (90335266)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
キーワード膵がん
研究成果の概要

膵がんの予防と治療成績向上のために、膵がん超初期段階の解析は重要である。膵がんの超初期段階には腺房導管異形成(ADM)とKras活性化の関与が考えられている。ADMは腺房細胞が脱分化した化生性変化であり、腺房細胞に再分化できる可塑性を持つ。本研究ではADMを中心に細胞系譜イメージングとバルク・単一細胞RNA解析を用い、(1) ADMの生体内3次元細胞系譜解析、(2) ADMの脱分化・再分化に関わるシグナルの解析、(3) ADMの腫瘍化に関わるシグナルの検証を行った。これらを通じて、膵発がん超初期段階の本質に迫り、ADMの可塑性を活かして超初期段階から引き返す膵がん予防戦略に繋がる知見を得た。

自由記述の分野

消化器内科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究はADMという膵臓のユニークな病変を手がかりに実験を展開するもので、他臓器のがん研究には見られない独自性を有するとともに、生体が持つ可塑性にチャレンジする試みであった。また、CreERにより任意のタイミングでADMにKras変異を挿入して膵腫瘍を形成させる実験系、過去困難であったADMの動態を生体内で経時的に可視化する実験系など、申請者らが構築してきたシステムが有用であった。そこに先端的な遺伝子解析技術を併用して、膵発がんの超初期病変の本質に挑む解析は、他では実施困難な挑戦的内容と思われた。さらにそこから得た知見を、中長期的に新規膵がん予防、治療法へ発展させる萌芽とすることができた。

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公開日: 2025-01-30  

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