研究課題/領域番号 |
21K19485
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
筒井 裕之 九州大学, 医学研究院, 教授 (70264017)
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研究分担者 |
松島 将士 九州大学, 医学研究院, 助教 (80552869)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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キーワード | 心不全 / ミトコンドリア |
研究成果の概要 |
梗塞後不全心筋の心機能低下にMieapのタンパクレベルでの増加を伴っていた。免疫染色において心筋細胞のMieapはミトコンドリアと共染色され、Mieapはミトコンドリアに局在することが示唆された。さらに、培養心筋細胞においてMieapをノックアウトすると過酸化水素投与による細胞死が増加した。Mieapノックアウトマウスでは心筋梗塞後の死亡率が野生型マウスに比べて増加した。また、心拡大が進行し、心肥大が進行し、心機能低下が助長され、肺重 量、心重量が増加した。Mieapはミトコンドリアタンパクとして心筋リモデリングの進展を促進する酸化ストレスに対して心筋保護的な作用をしていることが示唆された。
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自由記述の分野 |
循環器内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心筋細胞は高いエネルギー要求性からミトコンドリアが豊富であり、その機能維持にはミトコンドリア品質管理が重要である。しかし、心筋細胞におけるミトコンドリアの制御・処理機構の全容は解明されていない。Mieapはミトコンドリアの破壊を伴わずにミトコンドリア品質を制御しており、心臓に多量に発現することから心血管系において重要な役割をになっている可能性がある。本研究は心筋細胞におけるミトコンドリア品質管理機を新たな視点から解明しようとするものであり極めて挑戦的である。さらに薬剤開発による新たな心不全の予防・治療法の開発を目指すという点において先駆的研究である。
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