ILC3は腸管バリア機能の維持に極めて重要な役割を果たすことから、「生体内における ILC3数の増加や機能増強は細菌性腸炎、ウイルス性腸炎などの感染性腸炎からの生体防御や炎症性腸疾患やアレルギー、急性GVDHなどの免疫異常の予防につながる可能性が高い。しかし、これまでILC3の細胞株は存在せず、gain-of functionによる生体内ILC3機能評価を行うことは不可能であった。本研究ではリンパ球の生存を促進させる恒常的活性型STAT5(STAT5CA) をレトロウイルスによりILC3へと遺伝子導入させ、ILC3細胞株の樹立を実現させるために必要なレトロウイルスベクターの樹立に成功した。
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