ラクダ科の免疫グロブリンの可変領域はナノボディ(NB)と呼ばれ、1本鎖であり分子生物学的に特異的NBを作成しうる。抗LDL NBと抗HMGB1NBを持つバイスペシフィック(BS)NBを投与すれば、HMGB1はLDL受容体を介して細胞内で速やかに分解されよう。また抗FIXa NBと抗FX NBを持つBS-NBは血友病治療薬となろう。我々は、NBライブラリーから発現クローニングによって目的の蛋白質などに対する特異的NBをクローニングする方法を構築・改良しLDL、HMGB1、第IX因子、抗第X因子に対するNBの作製を進めてきた。研究を進め、これらのBS-NBの個体レベルにおける有効性を検証する。
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