アレルギー免疫療法(減感作療法)はアレルギー疾患の有効な治療法である一方で、投与方法により発生率に違いはあるもののアナフィラキシーなどの重篤な副反応が発現し、治療が中止されることも少なくない。加えて、治療効果を調べるバイオマーカーも見出されておらず、治療効果も症状の発現の評価が主である。そのため、アレルギー免疫療法の治療機序の解明による治療過程における有効性と効果の持続性を示すバイオマーカーもしくは副反応の予測因子の同定が急務である。本研究では、マスト細胞の単細胞解析からアレルゲン刺激の強さや頻度により、複数の活性化経路のうちの1つがマスト細胞の脱感作状態の維持に重要であることが示された。
|