我々はこれまで構築を行ってきたファージゲノム解析法とメタゲノムデータベースを利用して薬剤耐性のAcinetobacter baumanniiに特異的に感染するファージを検索し、そのゲノム配列から新規のファージ由来溶菌酵素の検索をした。国内で入手可能な32菌株のショットガンシークエンスデータからコンティグを作成し、データベース(RefSeqなど)を用いてアミノ酸配列を検索した。さらに、ORFから酵素名をテキスト検索し、それぞれについて3次構造の確認までを行った。A. baumanniiの溶菌に効果的と思われるLPSを溶解する酵素として計5種類の新規depolymeraseを同定することができた。
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