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2023 年度 研究成果報告書

内因性免疫を軸としたウイルス性脳炎の解析と低侵襲性治療基盤の構築

研究課題

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研究課題/領域番号 21K19498
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
研究機関東京大学

研究代表者

加藤 哲久  東京大学, 医科学研究所, 准教授 (40581187)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
キーワード単純ヘルペスウイルス / 脳炎 / 内因性免疫 / vUNG / APOBEC1
研究成果の概要

単純ヘルペスウイルス1(HSV-1)は、ウイルス性脳炎の原因である。我々は、HSV-1 ウラシル-DNAグリコシダーゼ(vUNG)の酵素活性にはリン酸化が必須であり、vUNGはAPOBEC1に対抗し、マウスの中枢神経系における脳炎を促進することを見出した。APOBEC1の存在は、リン酸化部位特異的なHSV-1変異体感染マウスの致死性脳炎を著しく改善し、UNG阻害は野生型HSV-1感染マウスの致死性脳炎を阻害した。一連の知見は、vUNGがAPOBEC1依存的な内在性の抗ウイルス活性からの回避を可能にする重要な因子であることを再定義し、重症HSV-1脳炎に対する新たな治療法を示唆するものである。

自由記述の分野

ウイルス学

研究成果の学術的意義や社会的意義

単純ヘルペスウイルス1(HSV-1)はウイルス性脳炎の最も一般的な原因であり、致死的あるいは重篤な神経学的障害をもたらすことがある。しかしながら、健常人におけるHSV脳炎を抑制している実行因子(=HSV脳炎の抑制を司る内因性免疫の実態)は、全く不明であった。したがって、内因性免疫の一端を紐解いた本研究は、高い学術的意義を有すると考えられる。さらに、バクテリオファージがコードする蛋白質とアデノ随伴ウイルスベクターを併用し、内因性免疫を活性化させるというユニークな戦略により、新たなHSV脳炎抑制法を提案した本研究は、ウイルス性脳炎のみならず、CNS疾患研究全般への波及効果も期待できる。

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公開日: 2025-01-30  

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