研究課題
挑戦的研究(萌芽)
免疫システムは生命にとって必要不可欠な生体防御機構であり、免疫システムの破綻は、感染症、自己免疫疾患、アレルギー、がんなど多くの疾病が関与する。本研究では、これまで開発してきた生体二光子励起イメージング技術と、マウスの細胞の一部をヒトの細胞に置き換えたヒト化マウス技術を融合させ、生体内におけるヒト免疫細胞の動態・機能を評価する新たな生体イメージング系を開発した。本技術を用いて、従来のマウスモデルでは解析が困難であったウイルス感染症に対するヒト免疫応答を可視化し、その制御メカニズムを解析した。
免疫学、細胞生物学
本研究は、生体二光子励起イメージング技術をさらに発展させ、ヒト免疫細胞の動態・機能を細胞レベルで可視化する点で独創性が高く、個々の免疫細胞が如何にしてヒト疾患の病態形成に関与するのかというコンセプトで解析する新規性の高い研究である。本研究で確立した新規生体イメージング評価系は、感染症だけでなく、アレルギー反応時の免疫応答や腫瘍に対する免疫応答の理解にも役立つと考えられ、その社会的意義も極めて大きい。