研究課題/領域番号 |
21K19543
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
二渡 信江 東邦大学, 医学部, 准教授 (40306600)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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キーワード | 癌/精巣抗原 / KK-LC-1 / H. Pylori / 肺癌 |
研究実績の概要 |
癌/精巣抗原(Cancer/testis antigens, CTAs)はがん抗原のひとつであり、あらゆる組織癌で発現し、免疫原性を有しているたんぱく質であり、癌特異的な発現パターンから癌の治療・診断に貢献できる可能性がある。Kita-kyushu lung cancer antigen-1 (KK-LC-1)抗原は、その癌/精巣抗原に分類される抗原であり、胃癌では約80%、肺癌では約30%に発現がみられている。 ピロリ菌感染が、胃癌の発生に関与していることは知られているが、胃以外の疾患(心血管疾患、血液疾患、糖尿病、特発性パーキンソン病など)の発症に関与している可能性も示唆されている。胃癌においてピロリ菌感染とKK-LC-1発現は関連していると報告しているが、ピロリ菌感染と肺癌発生の関与については研究されていない。肺癌は、非小細胞肺癌(腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌)、小細胞癌と組織型が多様であり、KK-LC-1発現している肺癌に組織学的な特徴があるか、またKK-LC-1発現している肺癌とピロリ菌感染との関連があるかを調査することは、肺癌の早期発見や治療に有用となる可能性があり、臨床的な意義があると考える。 本研究は、肺癌患者のピロリ菌感染率を調査し、肺癌組織でKK-LC-1発現を調査し、ピロリ菌感染が肺癌誘発の因子となりうるかを研究する。昨年1年間での肺癌手術症例数で調査可能であった症例は18例であった。KK-LC-1発現率は以前の報告と同様であったが、ピロリ菌感染者は少なかった。しかし、まだ症例数が少なく評価はできていない。今後も症例を集積して調査を継続する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナによる手術症例数の減少もあり、2021年度は18例の症例を集積したのみであった。KK-LC-1陽性は33%と以前の報告と変化はみられないが、ピロリ菌陽性は22%と少なく、今後も症例数の集積が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
今後も症例数を増やして、データを収集していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナにより、症例数が減少し試薬購入が少なかったこと、また学会参加やカンファレンスなどが出来なかったため、使用額が予定より少なかった。 2022年度は、主に試薬購入に費用を使用する予定である。
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