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2021 年度 実施状況報告書

脳内炎症を可視化する挑戦的融合的 in vivo 分子イメージング法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21K19572
研究機関国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

阿部 康二  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院, 院長 (20212540)

研究分担者 山下 徹  岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (60644408)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2023-03-31
キーワードIDOLマウス / 脳内炎症 / 脳梗塞 / in vivo イメージング
研究実績の概要

申請者はこれまで脳梗塞モデルの酸化ストレスや脳梗塞モデルやALSモデルに対するオートファジーに対するin vivo光イメージング解析を行い報告してきた。本研究では近年開発された脳内炎症を評価できることを可能にしたIDOLマウスを用いて、血管性障害を伴った認知症モデルマウスの病態解析ならびに各種治療を行った場合の治療効果解析を行うことを可能とする新たな脳内炎症・病態分子イメージング技術の確立が目的である。本研究では、主に以下の2つの研究を行う。1). IDOL/APP23ダブルトランスジェニックマウスの慢性脳低潅流モデルを作製し、主に大脳皮質におけるLucの発現を経時的に観察する。2). 上記疾患モデルで各種治療薬剤やiPS/iNS細胞移植などの神経再生療法を行った際の治療効果解析を行う。
2021年度はまず、IDOLマウスの急性期脳梗塞モデルを作成し、それを使用することでin vivoイメージングの実験系の立ち上げを行っている。またそれと同時にIDOLマウスとAPP23マウスモデルそれぞれを準備し、現在その2系統のかけ合わせを開始している。
今後IDOL/APP23マウスモデル16週齢オスに直径0.75㎜のアメロイドコンストリクターを両側総頚動脈に取り付けることで、緩徐に脳血流が低下する慢性脳低潅流モデルを作成する。また慢性脳低潅流開始後14日後、1、2、6、12か月後にin vivoイメージングを行い、Lucの大脳における発光を定量する。このLucシグナルは脳内炎症を反映したものと考えられ、慢性脳低潅流の亜急性期から慢性期の脳組織の炎症状態を捉えることができる。この間、ロータロッド、8字迷路テスト等の運動や高次機能評価もあわせて経時的に行い、各タイムポイント3匹ずつ還流固定後、免疫組織学的解析も行う予定としている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

既にIDOLマウスの導入、繁殖は出来ており、虚血モデルならびに慢性脳低潅流モデルの準備も進んでいるため。

今後の研究の推進方策

今後IDOLマウス脳梗塞モデルならびにIDOL/APP23マウスモデル慢性脳低潅流モデルを作成する。また慢性脳低潅流開始後の14日後、1、2、6、12か月後にin vivoイメージングを行い、Lucの大脳における発光を定量する。このLucシグナルは脳内炎症を反映したものと考えられ、慢性脳低潅流の亜急性期から慢性期の脳組織の炎症状態を捉えることができる。この間、ロータロッド、8字迷路テスト等の運動や高次機能評価もあわせて経時的に行い、各タイムポイント3匹ずつ還流固定後、免疫組織学的解析も行う予定としている。

次年度使用額が生じた理由

当初の予定より動物実験の使用数が少なかったため、次年度使用額が生じた。しかしながら2022年度は脳梗塞モデルや慢性低灌流モデルの動物実験を行う予定であり、使用額は増える見込みである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Clinical and Pathological Benefits of Scallop-Derived Plasmalogen in a Novel Mouse Model of Alzheimer’s Disease with Chronic Cerebral Hypoperfusion2022

    • 著者名/発表者名
      Feng Tian、Hu Xinran、Fukui Yusuke、Bian Zhihong、Bian Yuting、Sun Hongming、Takemoto Mami、Yunoki Taijun、Nakano Yumiko、Morihara Ryuta、Abe Koji、Yamashita Toru
    • 雑誌名

      Journal of Alzheimer's Disease

      巻: 86 ページ: 1973~1982

    • DOI

      10.3233/JAD-215246

    • 査読あり
  • [学会発表] Imaging Hypoxic Stress and the Treatment of Amyotrophic Lateral Sclerosis with Dimethyloxalylglycine in a Mice Model.2021

    • 著者名/発表者名
      Nomura E, Ohta Y, Tadokoro K, Shang J, Feng T, Liu X, Shi X, Matsumoto N, Sasaki R, Tsunoda K, Sato K, Takemoto M, Hishikawa N, Yamashita T, Kuchimaru T, Kizaka Kondoh S, Abe K
    • 学会等名
      Pan-Asian Consortium for Treatment and Research in ALS (PACTALS) 2021 NAGOYA (Web)
    • 国際学会
  • [学会発表] Effect of edaravone on white matter in a novel mouse model of AD with chronic cerebral hypoperfusion2021

    • 著者名/発表者名
      胡欣冉、田所功、菱川望、馮田、武本麻美、佐々木諒、中野由美子、 森原隆太、山下徹、阿部康二
    • 学会等名
      第64回日本脳循環代謝学会学術集会
  • [図書] 脳卒中エキスパート 神経保護・神経再生療法 項目:フリーラジカルスカベンジャー2021

    • 著者名/発表者名
      山下徹、阿部康二
    • 総ページ数
      210
    • 出版者
      中外医学社
    • ISBN
      978-4-498-32866-2

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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