研究課題
申請者はこれまで脳梗塞モデルの酸化ストレスや脳梗塞モデルやALSモデルに対するオートファジーに対するin vivo光イメージング解析を行い報告してきた。本研究では近年開発された脳内炎症を評価できることを可能にしたIDOLマウスを用いて、血管性障害を伴った認知症モデルマウスの病態解析ならびに各種治療を行った場合の治療効果解析を行うことを可能とする新たな脳内炎症・病態分子イメージング技術の確立が目的である。本研究では、主に以下の2つの研究を行う。1). IDOL/APP23ダブルトランスジェニックマウスの慢性脳低潅流モデルを作製し、主に大脳皮質におけるLucの発現を経時的に観察する。2). 上記疾患モデルで各種治療薬剤やiPS/iNS細胞移植などの神経再生療法を行った際の治療効果解析を行う。2021年度はまず、IDOLマウスの急性期脳梗塞モデルを作成し、それを使用することでin vivoイメージングの実験系の立ち上げを行っている。またそれと同時にIDOLマウスとAPP23マウスモデルそれぞれを準備し、現在その2系統のかけ合わせを開始している。今後IDOL/APP23マウスモデル16週齢オスに直径0.75㎜のアメロイドコンストリクターを両側総頚動脈に取り付けることで、緩徐に脳血流が低下する慢性脳低潅流モデルを作成する。また慢性脳低潅流開始後14日後、1、2、6、12か月後にin vivoイメージングを行い、Lucの大脳における発光を定量する。このLucシグナルは脳内炎症を反映したものと考えられ、慢性脳低潅流の亜急性期から慢性期の脳組織の炎症状態を捉えることができる。この間、ロータロッド、8字迷路テスト等の運動や高次機能評価もあわせて経時的に行い、各タイムポイント3匹ずつ還流固定後、免疫組織学的解析も行う予定としている。
2: おおむね順調に進展している
既にIDOLマウスの導入、繁殖は出来ており、虚血モデルならびに慢性脳低潅流モデルの準備も進んでいるため。
今後IDOLマウス脳梗塞モデルならびにIDOL/APP23マウスモデル慢性脳低潅流モデルを作成する。また慢性脳低潅流開始後の14日後、1、2、6、12か月後にin vivoイメージングを行い、Lucの大脳における発光を定量する。このLucシグナルは脳内炎症を反映したものと考えられ、慢性脳低潅流の亜急性期から慢性期の脳組織の炎症状態を捉えることができる。この間、ロータロッド、8字迷路テスト等の運動や高次機能評価もあわせて経時的に行い、各タイムポイント3匹ずつ還流固定後、免疫組織学的解析も行う予定としている。
当初の予定より動物実験の使用数が少なかったため、次年度使用額が生じた。しかしながら2022年度は脳梗塞モデルや慢性低灌流モデルの動物実験を行う予定であり、使用額は増える見込みである。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)
Journal of Alzheimer's Disease
巻: 86 ページ: 1973~1982
10.3233/JAD-215246