研究課題/領域番号 |
21K19588
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
水田 健太郎 東北大学, 歯学研究科, 教授 (40455796)
|
研究分担者 |
大町 真一郎 東北大学, 工学研究科, 教授 (30250856)
宮崎 智 東北大学, 工学研究科, 助教 (10755101)
飯島 毅彦 昭和大学, 歯学部, 客員教授 (10193129)
星島 宏 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (90536781)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
|
キーワード | セデーション / 人工知能 |
研究実績の概要 |
本年度は、ロボット鎮静システムを構築するための人工知能解析およびソフトウェアの開発を行った。 人工知能解析では、プロポフォールの投薬量を推定するモデルを開発した。生体モニターより収集したデータ(経皮的酸素飽和度、脈拍数、呼気終末二酸化炭素分圧、呼吸数、BIS値)を3秒間隔で、また、非観血的血圧値を2.5分間隔で収集し、患者情報(年齢、身長、体重)を加味し、プロポフォールの投薬量を推定した。具体的には、30秒間の観測データから、30秒後の投薬量を推定した。解析モデルとしては、パターン認識の分野で広く活用されている残差ネットワーク(Residual Neural Networks; ResNet18)を使用した。また、高精度化のために、投薬量とBIS値を推定するマルチタスク学習も検討した。 ソフトウェアの構成には、制御ソフトウェアとしてEmbarcadero社製C++BuilderおよびMicrosoft社製Visual C++を用い、ライブラリとしてLib Torch(PiTorch C++用ライブラリ)を使用した。通信プロトコルには、ASCII文字を用いた可変長文字列ベースのコンマ区切りデータとし、1回のデータ送信の終端は復帰改行でフォーマットを作成した。また、各モジュールは、独立した構成となっているが、類似構造を持っているため、共通の部分に関しては独自にライブラリ化して、開発の迅速化と質の担保を行った。 今後は、現在構築されている人工知能解析の精度向上およびソフトウェアの作動状況を確認する予定である。実際にロボット麻酔制御投薬装置が正常に作動するか、また、どのような状況で誤作動が生じるかを生体モニタのシュミレータ機能を使用して確認する予定である。
|