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2022 年度 実績報告書

網羅的エピゲノム解析による自閉スペクトラム症の分子機構の解明とバイオマーカー探索

研究課題

研究課題/領域番号 21K19618
研究機関北海道大学

研究代表者

岸 玲子  北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, センター特別招へい教授 (80112449)

研究分担者 宮下 ちひろ  北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 特任教授 (70632389)
伊藤 佐智子  北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 特任准教授 (90580936)
山口 健史  北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 特任講師 (80894972)
須山 聡  北海道大学, 大学病院, 特任助教 (70758581)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2023-03-31
キーワードエピゲノム / メチル化 / バイオマーカー / コホート研究 / 自閉スペクトラム症
研究実績の概要

本研究の目的は、胎児期起源から発症後の縦断的なエピゲノム変化を前向きに解析し、あわせて末梢血中の慢性炎症マーカーなどに焦点を当て、ASD発症の分子機構およびその軌跡を明らかにすることを目的として、将来的な予防と早期発見、およびASD児のより良好な発達のための予防的介入法の開発に役立てることである。北海道スタディ札幌コーホートに参加している母児のうち、臍帯血検体を採取・保存しており、7歳まで追跡調査されている58名を対象とした。小児のASD傾向のスクリーニングとして、CBCL (Child Behavior Checklist)の3つの下位項目「ひきこもり」「社会性の問題」「思考の問題」のT得点の合計が180を超える小児をASD傾向のケースとして定義した。さらに、ASDの早期バイオマーカー検索を目的として、臍帯血中血清検体を用いてLC-TOFMS (液体クロマトグラフィ-飛行時間型質量分析計)により、メタボロミクス解析を実施した(ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社)。CBCLの下位3項目のT得点合計が180以上であったのは男女2名ずつ合計4名であった。ケースとコントロールの2群間T検定において、FDR有意水準であったのは、5-HEPE、Leukotriene B4-1、15-Deoxy-delta12,14-prostaglandin D2、13,14-Dihydro-15-keto-prostaglandin D2、およびFlavanoneであった。Leukotriene B4-1は炎症に関与するロイコトリエンで肥満マウスのインスリン抵抗性を促進することが報告されている。さらに今後は、臍帯血中DNAメチル化変化の解析も合わせて検討することで、小児のASDに関与するエピゲノム変異および、関与する代謝物質を明らかにする。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (3件)

  • [雑誌論文] DOHaD,ライフコースアプローチによる20年に及ぶ前向き出生コホート研究の成果:環境と子どもの健康に関する北海道スタディ2023

    • 著者名/発表者名
      小林澄貴, 宮下ちひろ, 伊藤佐智子, 岸玲子
    • 雑誌名

      DOHaD研究

      巻: 11(2) ページ: 63-95

    • DOI

      10.51067/dohad.11.2_63

    • 査読あり
  • [備考] 北海道大学 環境健康科学研究教育センター

    • URL

      https://www.cehs.hokudai.ac.jp/

  • [備考] 北海道大学 環境健康科学研究教育センター 北海道スタディ

    • URL

      https://www.cehs.hokudai.ac.jp/hokkaidostudy/

  • [備考] 北海道大学 環境健康科学研究教育センター 研究業績・成果

    • URL

      https://www.cehs.hokudai.ac.jp/research

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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