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2021 年度 実施状況報告書

新規ウイルスを対象とするポストメタゲノム研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K19619
研究機関北海道大学

研究代表者

佐々木 道仁  北海道大学, 人獣共通感染症国際共同研究所, 講師 (70609403)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
キーワード野生動物 / ウイルス分離 / TMPRSS2 / TMPRSS11D / ロタウイルス
研究実績の概要

新規ウイルスを対象とした研究はウイルスゲノム塩基配列解析が主流であり、感染性ウイルスの分離を経て、その宿主域や自然界における存続様式、病原性といった解析まで至るものは少ない。本研究では、ウイルス感染を促進する作用を有するプロテアーゼを恒常発現させた培養細胞を作製し、作製した細胞を用いて野生動物試料から新規ウイルスの分離を行う。次に、分離したウイルスの性状解析を実施し、ウイルスの自然界における存続様式や公衆衛生学的リスクの考察を行うことを目的とした。
計画1年目である本年度は、ウイルス分離に実績があるVero、BHK-21細胞にレンチウイルスベクターを用いてプロテアーゼ(ヒトTMPRSS2とヒトTMPRSS11D)遺伝子を共導入した細胞(Vero-T2T11D, BHK-T2T11D)を作出した。これらの細胞と、既に所持しているMA104-T2T11D細胞に、ザンビアにて採集した齧歯類動物、食虫目動物72匹およびフルーツコウモリ327匹の腸内容物乳剤を接種し感染性ウイルスの分離を試みた。その結果、齧歯類動物1匹、フルーツコウモリ3匹の腸内容物からロタウイルスの分離に成功した。次世代シーケンサを用いた分離ウイルスのフルゲノム解析の結果、齧歯類動物から分離したロタウイルスは、既知のロタウイルスと遠縁であり、塩基配列類似性が低かった。そこで、決定したロタウイルスゲノム配列の遺伝子型について国際組織Rotavirus Classification Working Groupに照会したところ、新規遺伝子型の発見として認定された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請時に計画した2021年度の実験を完了し、ウイルス分離に成功したため順調な進展が得られている。

今後の研究の推進方策

申請時の計画通り、次年度は、分離したロタウイルスの細胞指向性や病原性などの性状解析を実施する。

次年度使用額が生じた理由

実験用に注文した試薬類が納期を要し、年度内に納品されなかったため、執行残が生じている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (2件)

  • [国際共同研究] ザンビア大学(ザンビア)

    • 国名
      ザンビア
    • 外国機関名
      ザンビア大学
  • [国際共同研究] ボゴール農業大学(インドネシア)

    • 国名
      インドネシア
    • 外国機関名
      ボゴール農業大学

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公開日: 2022-12-28  

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