研究課題/領域番号 |
21K19619
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐々木 道仁 北海道大学, 人獣共通感染症国際共同研究所, 講師 (70609403)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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キーワード | ウイルス分離 / ロタウイルス / オルソレオウイルス / 病原性解析 / フルゲノム解析 / ウイルス遺伝子型分類 / ザンビア / インドネシア |
研究成果の概要 |
新規ウイルスを対象とした研究はウイルスゲノム塩基配列解析が主流であり、感染性ウイルスの分離を経て、その細胞指向性や宿主域、病原性といった性状解析まで至るものは少ない。本研究では、呼吸器ウイルスや消化管ウイルスの感染を促進する膜貫通型セリンプロテアーゼ遺伝子を恒常発現させた培養細胞を用いて、ザンビアに生息する齧歯類動物マストミスとフルーツコウモリからロタウイルスを分離した。また、インドネシアに生息するフルーツコウモリからは、ネルソンベイオルソレオウイルスと哺乳類オルソレオウイルスを分離した。分離したウイルスのフルゲノム塩基配列を決定するとともに、細胞指向性、病原性などの性状解析を実施した。
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自由記述の分野 |
ウイルス学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者が作出したプロテアーゼ恒常発現細胞を用いて、ザンビアに生息する野生動物からロタウイルス分離に成功し、本細胞がロタウイルスの分離に有用であることが示された。コウモリの糞便から分離したロタウイルスが別種の動物(実験用マウス)に下痢症を引き起こすこと、ヒト小腸上皮細胞に感染、増殖することを明らかにし、ロタウイルスの種間伝播に関して重要な知見が得られた。また、これまで哺乳類オルソレオウイルスが東南アジアで検出されたことはなく、インドネシアに生息するコウモリから哺乳類オルソレオウイルスを分離した本研究は、東南アジアにおける哺乳類オルソレオウイルスの初検出報告となる。
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