研究課題/領域番号 |
21K19632
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 則子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (90280924)
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研究分担者 |
五十嵐 歩 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (20595011)
内山 瑛美子 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (30845269)
福井 小紀子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (40336532)
野口 麻衣子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (60734530)
目 麻里子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (60804309)
柏木 聖代 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (80328088)
成瀬 昂 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任准教授 (90633173) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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キーワード | 長期ケア / 質評価 / 自動入力 / 機械学習 / 自由記述 |
研究実績の概要 |
2021年度は下記の検討を行った。 ①既存の訪問看護記録からの患者状況(VENUS質指標のうちアウトカム指標)及び看護実践内容(同プロセス指標)の自動抽出に関する文献検討。既存の看護記録を機械学習に用いる研究は数少なく、病院看護記録を対象としたもの、特にフォーマット化されたデータから疾患や症状の発症を予測するもの(入院時の入力記録から入院後の褥瘡発生を予測など)が中心であり、訪問看護記録を用いた検討、患者状況や看護実践内容を抽出する検討、自由記載を用いた検討などは特に限られていた。唯一これらの内容を検討している研究グループが米国にあり、それらの文献を中心に今後の研究方法を検討した。 ②訪問看護自由記載内容の自然言語分析のトライアル。オンラインで獲得できる訪問看護自由記載の例を活用し、いくつかのツールを用いた形態素解析の可能性を検討した。VENUS指標は8つのドメインにわたり複数のアウトカム・プロセス指標があるため、関連用語とそのバリアントが膨大となる見込みであり、当初はいくつかの指標に絞った検討が必要と思われた。形態素解析は医療用語辞書の導入により精度が上がることを確認したが、活用可能なレベルにするにはまだ整備が必要である。 ③訪問看護記録の研究的活用のための業者との交渉。訪問看護記録(フォーマット化データ・自由記載データ)を本研究研究で活用できるよう、ベンダーとの交渉を行っている。訪問看護記録の匿名化・研究への活用は未開発であるため個人情報保護委員会からの助言も得ながら進めている。 ④動画内容・訪問看護記録・質指標との関連の検討。模擬事例を動画にとり、訪問看護記録・質指標との関連を研究者間で話し合って推定モジュールを作成した。患者状況・看護実践内容の評価は比較的容易であるが、質評価のためには実践者の思考過程を類推する必要があるためその評価が困難であり、この点について検討を進めたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①機械学習のプロセスに関する学習の困難。 ②過去の文献が著しく限られているため、モデルとなる解析が見つかりにくく、分析枠組みの設計に時間がかかっている。 ③看護記録や動画から質指標に至る解釈のロジックモデル構築が難しい。特に、利用者状況と実践内容から看護師の思考・判断内容を類推する点に困難を感じている。 ④コロナ禍における訪問看護事業所でのデータ収集の困難 ⑤匿名化した訪問看護記録の研究的活用の困難
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今後の研究の推進方策 |
①訪問看護記録データの確保 ②VENUS質指標のうちいくつかのドメインに限って推定モジュールを作成 ③自然言語処理に向けた形態素解析等プロシジャの確立と実データでの展開
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次年度使用額が生じた理由 |
訪問看護記録のデータ入手に遅れが生じたため。来年度は入手して分析を行う予定。
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