研究課題/領域番号 |
21K19641
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
若村 智子 京都大学, 医学研究科, 教授 (40240452)
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研究分担者 |
米浪 直子 京都女子大学, 家政学部, 教授 (70291979)
松島 佳子 愛知淑徳大学, 健康医療科学部, 准教授 (60392700)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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キーワード | 皮膚 / 日内変動 / 看護ケア |
研究実績の概要 |
看護のケアのひとつに、清拭の安楽を与える身体ケアがある。皮膚には、概日リズムがある。本来あるリズムを基調とした環境は、さらによい回復を期待させる。本研究の目的は、皮膚の概日リズム機構に着目し、環境の違いが、皮膚のバリア回復に及ぼす影響や、皮膚のリズムを生活面から明らかにすることである。 2021年度は、日本の生活環境に適した測定条件における日本人女性の皮膚特性の日内変動の解明を目的とし、11月 倫理委員会の承認を得て、1月~4月上旬まで実験実施を実施した。本実験では、室温25℃の実験室1における経時的な皮膚測定と、室温20-22℃・相対湿度40%前後に調整した実験室2での一時点における皮膚測定値の比較を行った。25℃の条件の実験室1で朝10時から22時まで2時間毎、および翌日の8時と10時に測定を行った。経皮水分蒸散量(TEWL)と角層水分量、皮脂量を測定し、角層は、両日の12時に測定した。直腸温と皮膚温は24時間継続して測定した。現在、そのデータを解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
特に支障なく進められている。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度の実験時に採取した角層細胞の染色、顕微鏡観察で、細胞面積や多重剥離割合の測定を行い数量化する。 2022年度の研究としては、看護ケアとしの指標を得るために、冷水反応の生理学的実験を睡眠剥奪せずに行う。最も元の体温に戻りにくい時刻に、清拭ケアを行うことは、水分が蒸発しにくく、丁寧な拭き取りを追加すべきことを意味する。体温調節機構と、湯などを使う身体ケアをいつ行うのがよいのかを考えられる検証を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度3月から4月にかけて実験を実施していたため、被験者代・食費などの確定が難しかったため。被験者の月経周期にあわせて、実験を行ったため、予定どおりに月経が来ないために被験者にエントリーしたが、実験できない被験者が生じた。また、コロナ禍で、学会などでの出張が計画できなかったため。 すでに、2022年4月に解析用の消耗品などをすでに、発注ずみで、4月に作業がずれ込んでしまっているため。
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