研究課題/領域番号 |
21K19649
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
橋口 暢子 九州大学, 医学研究院, 教授 (80264167)
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研究分担者 |
片山 徹也 長崎県立大学, 情報システム学部, 教授 (00612805)
庄山 茂子 福岡女子大学, 国際文理学部, 教授 (40259700)
能登 裕子 九州大学, 医学研究院, 講師 (40615910)
松尾 和枝 九州大学, 医学研究院, 講師 (90389502)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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キーワード | 医薬品情報 / 看護師 |
研究実績の概要 |
薬剤関連エラーを防ぐために、看護師には膨大にある医薬品の情報から、必要な時に適切な情報を効率的に取集することが求められる。そこで、本研究では、医薬品情報取得向上を目指し、看護師に即した医薬品情報デザイン展開を目的としている。 2022年度は、医薬品情報取得時の看護師の視線計測とその特徴を明かにすることを目的に、被験者実験を計画し、その一部となる看護学生(看護師群の対照)を対象とした実験を行った。実験の概要は以下の通りである。 対象:看護学生7名(臨地実習終了した者)、視線計測:各項目における注視時間、注視回数、注視の順番、インタビュー:(取得した視線計測の様子を見ながら、半構造的面接を実施、①取得した情報する際の印象、取得した情報、取得時の考えなどを聴取した 2023年度は、看護師を対象に、同様の被験者実験を実施した。その成果については、学会発表を行い、現在論文の執筆中である。また、2024年は、看護師を対象に、与薬の指示が出たのちに行う妥当性チェックを医薬品添付文書を用い行う際の視線の特徴を明らかにするため被験者実験の計画を立案し、倫理審査の承認を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始当初コロナ感染の拡大により被験者実験の実施が困難であったことが、現在まで影響している。被験者実験の実施が可能となったころより少しずつ遅れを取り戻してはいるが、まだ十分に取り戻せていない。
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今後の研究の推進方策 |
2023年実施した看護師を対象として行った視線計測およびインタビュー調査の結果から、情報取得における課題をおよび特徴を明かにし、成果発表を行う。 また、2024年は、看護師を対象に、与薬の指示が出たのちに行う妥当性チェックを医薬品添付文書を用い行う際の視線の特徴を明らかにする。さらに、デザイン展開を進めるために、様々な医薬品添付文書を入手し、情報量、文字のフォント、大きさ、行間など、規定の範囲ではあるが、見やすさに差違があるものを抽出し、模擬添付文書を作成し、医薬品情報の取得する際の、視線計測、印象評価、実際に取得した情報の正当率などを評価するための被験者実験実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた被験者実験が、被験者募集が困難となったため予定より少ない人数で実施し、実験補助や被験者謝金の支払いが発生しなかった。また、参加予定していた国際学会に参加できず、旅費を使用しなかった。2024年度は、被験者実験も実施できる見込みであるため、未使用分の支払いが発生すると見込んでいる。
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