国連エイズ合同計画(UNAIDS)の主導で抗ウイルス薬へのアクセスが全世界で改善されたが、2030年AIDS Zeroには不十分である(UNAIDS報告)。治療プログラムからの脱落が原因の一つと考えられるが、脱落者を追跡した研究は少ない。本研究では、タンザニア全土に渡るHIV陽性者の治療実績を定量的に解析した。その結果、成人では著効率が95%以上に達していたが、小児(母子感染者を含む)では90%に達してなかった。さらに脱落者を電話、SNSや訪問等により積極的に追跡したところ、数名の治療プログラム脱落者の紐づけに成功した。質問票などをもとに治療プログラムへの復帰を促す啓発・介入の方策を検討した。
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