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2022 年度 実施状況報告書

高リスク心疾患に対する栄養・加齢・幹細胞の炎症への影響と組織再生能評価

研究課題

研究課題/領域番号 21K19659
研究機関横浜市立大学

研究代表者

千葉 由美  横浜市立大学, 医学部, 教授 (10313256)

研究分担者 藤田 孝之  福岡大学, 医学部, 教授 (40468202)
石上 友章  横浜市立大学, 医学部, 准教授 (50264651)
宮川 繁  大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70544237)
佐々木 紀彦  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (80639063)
川上 恭司郎  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (90589227)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
キーワード間葉系幹細胞 / 再生 / 評価 / 心筋梗塞 / 炎症 / 免疫
研究実績の概要

再生医療は“組織の修復”の概念を包含するが、高齢者でも心臓手術や心筋梗塞後の内科的治療によって機能改善が図られるようになった。術後の開胸部の創傷治癒過程や心筋梗塞後の心筋リモデリング等には、間葉系幹細胞による炎症や免疫の働きが関与しており、炎症には日常生活に不可欠な栄養も影響しているとされる。
循環器系疾患は、特に高齢者が多いが、若年者や高齢者の回復のメカニズムに、栄養や加齢がどのように影響するかを分子生物学の視点から精査し、機能回復・向上を目指した医療・看護支援の実践に寄与する基礎資料を得ることは重要である。
なお、心筋梗塞発症による手術後には、創部の癒着が発生することが一般的に知られているが、マウス実験で模擬的に心筋梗塞を作成するといった施術を行い、摂取した食餌別の比較で、n-3/n-6脂肪酸の含まれた食餌群では、動物性脂肪食餌群に比較し、癒着の程度が改善するといった新たな知見を得ることができた。これらは炎症と創傷治癒の過程で何等かの差を生じている可能性を予見するものである。食の指導は看護支援にも包含される重要な内容であることから、さらに詳細な検討を行っていきたい。幹細胞に関する実験としては、単離された骨由来幹細胞からエクソソームを抽出し、さらにそれらの有用性を示す予備実験を開始しているが、良好な結果が得られている。さらにこれらの実験を進め、詳細を明確にしていきたいと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

心筋再生実験に使用する新たなリソースとなる可能性のある幹細胞の評価を進めており、さらに新たなリソースに関する知見を一部得ることができた。新たな幹細胞は、心筋再生のみならず、炎症抑制等にも寄与する可能性があり、研究が広がる可能性がある。

今後の研究の推進方策

本プロジェクトで扱っている幹細胞の評価を引き続き遂行する。新たな視点での実験計画立案ならびに評価につながる可能性が見いだせたことから、さらに研究推進するために、技術を有する研究者のリクルートや依頼を図っていく必要性があると考える。
具体的な内容については、いくつかの切り口があることから、共同研究を進める体制を構築していくとともに、専門領域の有識者とともに、ディスカッション、ならびに研究を進めたい。

次年度使用額が生じた理由

本年度に実施した実験はプレ的な内容に留まったが、成果は予定通りに得られており、本格的に実験を進められることが確認された。さらに次年度以降は、本実験を進めるにあたりより多くの条件下で行う必要性があり、関連細胞の購入や培養等に用いる費用が必要となることからこれらに予算が使用される予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Effects of dietary n-3/n-6 fatty acid content on post-operative adhesions in myocardial infarction mice.2023

    • 著者名/発表者名
      Yumi Chiba, Ikumi Nakamura, Kenji Ishihara, Takuya Seko, Tomoaki Ishigami.
    • 雑誌名

      Clinical Nutrition Open Science

      巻: in press ページ: -

    • DOI

      10.1016/j.nutos.2023.03.006

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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