研究課題/領域番号 |
21K19686
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
中島 俊 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 室長 (10617971)
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研究分担者 |
藤森 麻衣子 国立研究開発法人国立がん研究センター, 社会と健康研究センター, 室長 (40450572)
竹林 由武 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (00747537)
青木 俊太郎 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (60786416)
大井 瞳 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, リサーチフェロー (00885204)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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キーワード | 医療コミュニケーション / ICT / 遠隔支援 / 医学教育 |
研究実績の概要 |
本研究は,コロナ禍において医療コミュニケーションに関するトレーニングを多くの方に届けるために、Information and Communication Technology(ICT)を活用し、遠隔でのトレーニング法の開発を行うことを目的としたものである。 この目的の達成のため,研究1では、既存の対面での医療コミュニケーション・トレーニングプログラムを遠隔提供用に最適化したプログラムとしてブラシュアップを行い、オンデマンド配信システムを用いた介入プログラムの作成を行った。介入プログラムは医療コミュニケーションの専門家、遠隔心理支援の専門家、医療コミュニケーショントレーニングの専門家らが意見交換を行い、プログラムの作成を行った。オンデマンド配信システムを活用した医療コミュニケーション研修は受講者が居住地や受講時間帯が制限されずに受講できるというユーザーフレンドリーさを持つ一方、講師との双方向性のコミュニケーションは難しい。この問題の解決のために、受講者と講師の双方向性のチャットコミュニケーションが可能となる電子掲示板システムによる講師による受講者の学習支援システムの構築も行った。電子掲示板システムを用いたチャットベースでの関わりはマンパワーの問題から提供に限度があるが、オンデマンド配信システムを組み合わせることで双方の欠点を補完することが可能となった。 対人援助職に従事する者に対し、本研究で作成したオンデマンド配信システムと電子掲示板システムの2つのICTを組み合わせたウェビナープログラムを提供した。その結果、本研究で作成したウェビナープログラムの受容性を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までに、当初予定していた二つInformation and Communication Technology(ICT)を組み合わせたウェビナープログラムの作成を行っただけでなく、すでに介入プログラムの受容性を観察研究を用いて検証を行っている。現在は、作成したウェビナープログラムを提供する新たな配信業者探しと介入プログラムのブラシュアップを行っている。
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今後の研究の推進方策 |
現在ブラシュアップを行っている介入プログラムの作成と並行し、本年度のウェビナープログラム配信業者の配信上の問題をふまえ、新たな配信業者を検討する。その後、対人援助職を対象にした本研究で作成した介入プログラムの有効性の検証を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、本研究の研究補助のために予定していた人材が採用できず、計上していた人件費との使用額が生じた。また、研修配信業者への委託費が使用計画作成時と異なり、生じずに本研究を遂行可能となり、その費用分の差額が生じた。
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備考 |
テクノロジーを活用した医療コミュニケーションに関する大手新聞社から取材を受け、研究成果の一部を紹介した。
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