サルコペニアは加齢に伴い骨格筋の筋肉量および筋力が低下する加齢性筋肉減弱症で、高齢化が進むわが国ではサルコペニアの患者数が急増している。サルコペニアの克服は健康寿命の延伸に繋がり、医学的にも社会的にも極めて重要である。しかし、加齢に伴う筋萎縮のメカニズムは未だ十分に解明されておらず、その解明は喫緊の課題である。本研究ではサルコペニアのメカニズムを解明するため、寿命が短く筋老化研究に有用な線虫C. elegansを用いて、迅速かつ低コストな生体モデル系を新たに開発した。さらに、このモデルを用いた機能解析によってリソソーム系のSec1/Munc18因子が筋老化に関与することが示唆された。
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