【最終年度に実施した研究の成果】立幅跳,走高跳,反復走,サッカーのシュートを対象として,運動映像に深層学習技術を適用して,姿勢推定アルゴリズムから出力される四肢体幹の計測点から体軸を表示する体軸推定アルゴリズムを開発した. 【研究期間全体を通じて実施した研究の成果】深層学習による新しい運動能力の測定評価法の構築に挑戦した.身体運動の特徴量を深層学習することで,運動映像から動作技能として運動能力を測定し,達成度評価のアルゴリズムを解明することを目的とした.そのために,段階的な研究課題の解決に挑戦した.1) スポーツの熟練者が視認している動作技術と達成基準を明らかにした.2) 動作技術の達成度評価のための項目と評価基準を明らかにした.3) 深層学習技術を適用して,姿勢推定アルゴリズムから出力される四肢体幹の計測点から,体軸を表示する体軸推定アルゴリズムを明らかにした. 大学生の熟練者を対象として,跳躍能力を測定する立幅跳を複数の条件で実施し,複数のカメラアングルから撮影し,姿勢推定アルゴリズムを適用して,各フレームの複数の計測点を推定するアルゴリズムの誤差を検討した.これらのプロセスから,撮影された運動動画を分割した運動映像フレームから運動動作を推定するアルゴリズムを構築した.加えて,スポーツの熟練者が暗黙知として視認している「匠の技」である運動の動作技術を推定した.立幅跳,走高跳,反復走,サッカーのシュートを対象として,運動映像に深層学習技術を適用して,姿勢推定アルゴリズムから出力される四肢体幹の計測点から体軸を表示する体軸推定アルゴリズムを構築した.コロナ蔓延防止対策の教育環境下のために少人数の大学生を対象とし,多人数の測定は遅延した.残された課題は,遅延した多変量解析に対応するための多人数の対象の測定を実施することである.
|