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2022 年度 実施状況報告書

イラストマップの動的生成による分かり易い地図案内基盤の実現

研究課題

研究課題/領域番号 21K19766
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

山本 大介  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00402470)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
キーワード地理情報システム / イラストマップ / 地図 / データベース
研究実績の概要

本研究の目的は、ユーザの要求に応じて、分かり易いイラストマップを動的に生成するWebマップサービスを実現することである。本年度は、上記の研究に加え、以下の二つの研究を実施した。
一つは、音声道案内文の要約手法についての研究である。本研究では、既存の音声道案内システムの欠点である右左折回数が多いと音声案内文が長くなるという課題に対処した。研究目的は、目的地までの経路の地理的なイメージを把握可能な音声道案内文の要約を実現することである。具体的には、複数の候補経路を生成し、道路名に基づいた案内経路の単純化を行い、案内文の簡略化を実現した。さらに、案内文と経路の要約度合いを示す評価式を使用して複数の候補経路を評価し、最適な経路を決定する手法を提案した。これにより、経路と案内文の両方を考慮した、地理的なイメージを持つ音声道案内文の要約手法を実現した。
もう一つは、地理的に正確なバス路線図の自動生成手法である。従来の地理的に正確な路線図の自動生成に関する研究は限られており、特に道路ネットワークと結びついた地理的に正確なバス路線図の自動生成にはほとんど取り組まれていなかった。本研究では、停留所座標系列とストロークを活用したバス路線図の自動推定手法を提案した。この手法では、停留所座標系列から道路ネットワーク上に停留所ノードを生成し、道なり優先探索手法を使用して停留所ノード間の右左折回数が最も少ない経路をバス路線と推定した。さらに、複数の路線描画時には右左折時の交差を最小限に抑えるため、重複区間の配置順を動的に決定した。これにより、地理的に正確かつ右左折時の交差が少ないバス路線図の描画を実現した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

当初の目的である、「ユーザの要求に応じて分かり易いイラストマップを動的に生成するWebマップサービスを実現する」ことに関しては、グラフ理論に基づく理論を新たに開発し、卒業研究で発表するなど、着実な成果を上げている。ただし、対外発表はしていないため、対外的な成果を出すことはできなかった。2023年度に成果発表をする予定である。
また、上記目的に関連した研究、たとえば、音声道案内文の要約や地理的に正確なバス路線図に関する研究について、国際会議や国際学術論文誌で発表するなど、当初見込んだ以上の成果があった。これらの研究は、当初の目的とも密接にかかわる研究であり、これらの研究を組み合わせることで、より高度なシステムを実現できるようになる。これらの理由により、当初の計画以上に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

当初の目的である、「ユーザの要求に応じて分かり易いイラストマップを動的に生成するWebマップサービスを実現する」ことに関しては、グラフ理論に基づく理論を新たに研究開発している。当該研究を実施ている学生が大学院に進学したため、当該学生と一緒に、これらの研究をより深く研究することができる。そのため、2023年度以降に、十分な研究成果を出すことができると期待できる。

次年度使用額が生じた理由

計画当初には想定されていなかったコロナ禍により、国際会議がオンライン開催されるなど、当初見込んだ経費の一部が支出されなかったため。2023年度は国際会議が現地開催されることが見込まれるため、それらの経費として利用することを想定している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Automatic Generation of Geographically Accurate Bus Route Maps and its Evaluation2022

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Yamamoto, Yonghwan Kim, Sogo Mizutani
    • 雑誌名

      International Journal on Advances in Software

      巻: 15 ページ: 165-174

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Automatic generation method for geographically accurate bus route maps from bus stops2022

    • 著者名/発表者名
      Sogo Mizutani, Yonghwan Kim, Daisuke Yamamoto, Naohisa Takahashi
    • 学会等名
      GEOProcessing 2022
    • 国際学会
  • [学会発表] A Street Name-Based Summarization Method for Voice Navigation2022

    • 著者名/発表者名
      Tomoya Sukigara, Yonghwan Kim, Diasuke Yamamoto, Naohisa Takahashi
    • 学会等名
      GEOProcessing 2022
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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