研究課題
本研究提案では、ステアラブルプロジェクタによる受光メガネへの映像投影による拡張現実感(AR)ディスプレイ、Beaming Display(BD)、の分散化による映像の時空間多重化を目指している。当年度は下記の研究を行った。■ステアラブルプロジェクタの遅延低減。BDにおいてプロジェクタから受光メガネへの映像投影遅延は提示するAR映像の位置ずれに直結するため可能な限り小さい方が望ましい。この遅延を低減するには、プロジェクタのステアリングと受光メガネの位置トラッキングの制御ループをうまく設計することが肝要である。今年度はステアリングミラーと位置センシング素子による同軸光学系によるステアラブルプロジェクタを構築し、アナログ制御による低遅延ステアリングプロジェクションの原理検証を行った。■ステアラブルプロジェクタと受光メガネの空間校正システムの設計。複数のステアラブルプロジェクタによるBDシステムを実現するためには、投影部と受光部の6自由度姿勢の空間校正が必須である。つまり、複数のステアラブルプロジェクタやメガネが同じ三次元座標系でどのような姿勢にあるかを統一的にシステムが追跡できなければいけない。今年度はこの空間校正問題を定式化するとともに、汎用的なBDシステム空間校正のための治具設計を行った。
2: おおむね順調に進展している
今年度はBDの分散化に向けて要素技術となる各種コア技術の研究を実施し、コンセプト実証システムの構築など、一定の進捗が出た。
まず今年度の進捗を査読付き論文としてまとめ公開を目指していく。また、今回開発を行った基盤技術を元に基本校正としてステアラブルプロジェクタ2台から受光メガネ1台への分散投影を行う原理検証システムを構築し、台数を増やす場合の課題等を分析する。
コロナ禍による半導体不足による機材調達の問題等による。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
AI and Optical Data Sciences III, Vol. 12019, pp. 34-37 (an invited conference paper presented at Photonics West)
巻: 12019 ページ: 34--37
10.1117/12.2610285
Proceedings of IEEE ISMAR 2021, Bari, Italy, Oct. 4-8, 2021
巻: n.a. ページ: 207--208
10.1109/ISMAR-Adjunct54149.2021.00049