ひも状柔軟物表現空間の探索について,GANを利用して潜在空間を構築する方法を提案し,シミュレーションによって性能を確かめた.ひもを点連鎖モデルで表現し,画像として入力する方式,3次元座標を入力とする方式の両方を検討し,精度および処理速度の観点から後者を選択した.ひもの端点を把持して直線的に動かすタスクにおいて潜在空間が適切に構築できることを確かめた.そして,初期形状と目標形状を入力すると,初期から目標へ遷移させるために必要な端点軌道を見つけ出すアルゴリズムを構築し,一定程度の実現性を確かめた. また,現実とシミュレーションとの間のギャップを埋める方式として,微分可能シミュレーションを用いる方式を検討し,実装環境を構築した.そして,適切な経路がバックプロパゲーションによって求まることを確認した.その手法をさらに拡張し,周囲との接触を避けられる移動経路を自動で生成できることを確認した.この結果は査読付き国際会議に投稿するべくまとめているところである.
|