研究課題
挑戦的研究(萌芽)
次世代ゲノム解析技術が普及し、各種疾患の発症原因となっている遺伝子変異同定が急速に進む一方で、意義が明らかでない変異 (VUSs)のデータも大量に蓄積されてきている。本研究では、ゲノム不安定性を示す遺伝性疾患を対象に、マルチオミクス的アプローチによりVUSの病原性評価と疾患原因変異の同定、疾患治療薬候補の探索に取り組んだ。その結果、新規のイントロン変異を同定し、人工核酸を用いた治療薬候補を特定した。
人類遺伝学、ゲノム生物学、分子細胞生物学
一般的に、全エクソーム解析で疾患原因変異が同定されるのは、両親のゲノム情報も併せて解析したうえで、およそ30-40%程度と言われている。残りの60-70%の解決には、イントロン領域も含めた全ゲノム解析とVUSの適切な評価が重要と考えられる。本研究の成果は、今後の遺伝性疾患の原因変異特定および創薬・個別化医療に役立つものと期待される。