研究課題/領域番号 |
21K19879
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
志田原 美保 東北大学, 工学研究科, 講師 (20443070)
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研究分担者 |
渡部 浩司 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (40280820)
古本 祥三 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (00375198)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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キーワード | 小動物 / 無麻酔 / 体動補正 |
研究実績の概要 |
病態解明・創薬・難治疾患の治療法開発などの基礎研究を目的として、様々な動物種、遺伝子改変動物、病態モデル動物などを対象としたPET(陽電子断層撮影)検査が麻酔下/拘束条件で実施されている。本研究では、放射性マーカーのトラッキング技術と体動補正技術を融合した複数個体を対象とする動物PET検査により、麻酔・拘束具が不要な真にストレスフリー状態の小動物の統計的な生体機能評価の実現に取り組む。 令和3年度は、放射性マーカーのトラッキング基盤技術開発を行った。マーカートラッキング技術開発のため、プナラーイメージング装置で複数のNa-22の密封線源を連動・計測する基礎実験を行った。この実験で得られた2次元ダイナミック画像に含まれる放射性マーカーを画像処理により検知し時系列にマーカー位置を追跡する基本アルゴリズムの構築を行った。その結果、高検出率でマーカー追跡が可能となった。 次年度は、計画中の放射性マーカーの作成、動物用ケージの作成を行い、ストレスフリーラットの生体機能評価実験に向けた検討を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
放射線同位元素実験施設の改修工事に伴い、非密封RI実験を行うことができない期間が発生したため。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度は、計画中の放射性マーカーの作成、動物用ケージの作成を行い、ストレスフリーラットの生体機能評価実験に向けた検討を進める予定である。放射性マーカーの作成については、水溶液の放射能濃度、浸透時間など調整しマーカー作成条件を最適化する。また、PET検査中に自由に動物が動きまわれるよう、PET装置の有効視野内に収まるサイズ、γ線減弱の低い材質(木材、アクリル樹脂)のケージを作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
放射性同位元素実験施設の管理区域改修工事の影響で、放射性同位元素を用いた実験ができない期間が長く、計画通りの実験遂行ができずに次年度使用額が生じてしまった。現在は、管理区域が使用可能となっており、今年度中に動物実験に関する検討を進めてゆく計画である。
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