本研究では、マイクロデバイスを用いたヒトiPS細胞由来神経筋オルガノイド形成を制御し、そのプロセスの理解を深めることで、革新的な非臨床試験技術の開発へと応用展開することを目指した。その結果、細胞密度を高める、ウェルサイズを小さくする、ROCK阻害剤添加することで筋組織の収縮力が大きくなることを見出した。また神経筋オルガノイド内に神経筋接合部が存在し、シュワン細胞等が含まれることが示唆された。堅牢な試験法への展開を目指し、さらなる神経筋接合部の形成効率の向上を試みたが顕著な増加は観察されなかった。今後は筋細胞の成熟をさらに高めることで神経筋接合部の形成を増加させることができる可能性がある。
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