超高齢社会を迎え、骨再建術が急増している。自家骨移植(患者自身の骨を採取して骨欠損治療を行う手法)には健全部位への侵襲という重篤な問題があり、自家骨に匹敵する機能を備える人工骨が望まれている。本研究で開発した連通多孔性炭酸アパタイト人工骨は埋植4週目で中央部まで骨形成され、さらに骨リモデリングによって新しい骨に置換される理想的な人工骨となる可能性が高い。また、マクロ気孔構造だけでなく骨梁部のマイクロ構造が骨置換に影響を及ぼすことが明らかになった。本研究成果を基盤とした高機能性炭酸アパタイト骨補填材の開発が期待される。
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