研究課題
研究活動スタート支援
20世紀の舞踊史の中で大きな転換点となった、日本で生まれた舞踏(暗黒舞踏)の成立過程を再検討し、戦前から継続するモダンダンスの活動、戦後の黒人文化や、日本に流入した海外の文学・哲学などの書籍の影響を、大野一雄アーカイヴや早稲田大学演劇博物館等に残る資料をもとに分析・検討した。その成果は、論考、学会発表(英語・フランス語)等で公開した。
舞踊学、表象文化論、演劇学
本研究成果の学術的意義は、20世紀の舞踊史に大きなインパクトを残した舞踏を芸術史だけではなく、文化的・社会的・政治的な背景を踏まえて再検討するところにある。ダンスという身体を基盤とした芸術の中に見えてくる多層的なバックグラウンドを理解すること、とりわけ海外の文化の受容との関連から論じることで、文化を一つの国で完結させず、より広い視野で検討することができる。