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2023 年度 研究成果報告書

戦時下の「日本科学」表象と文学者の言論活動をめぐる総合的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 21K19980
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0102:文学、言語学およびその関連分野
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

加藤 夢三  お茶の水女子大学, 基幹研究院, 助教 (90906207)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2024-03-31
キーワード日本科学 / 横光利一 / 中河與一 / 戸坂潤 / 海野十三
研究成果の概要

戦時下において「日本科学」という概念が、広く文学者たちの言論活動に影響を与えていたことを明らかにした。具体的には、横光利一『旅愁』や『微笑』など、後期の小説作品について、普遍的なものと特殊なものの相克という主題が見いだされ、その主題が「日本科学」をめぐる同時代言説と密接に関わっていることを示した。
「日本科学」は、戦中から戦後にかけて持続的に討議された知のあり方であり、文学者たちも巻き込んで多くの討議が交わされていたが、その文化的な拡がりを検討することは、断絶が指摘されがちな戦中と戦後の思想的連関を、より立体的に捉え直す景気となると結論づけた。

自由記述の分野

日本近代文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、戦時下における文学者たちの言論活動を、さまざまな同時代の思想的文脈に定位しなおそうとするものであり、各々の内在的な作品分析を、より学際的な研究領域へと繋いでいくだけの意義を持つものである。特に、横光利一の後期小説については、従来単なるファナティックな情念が先行しており思弁性が過ぎるものだと指摘されていたが、その方法意識が、共時的な背景を持つものであったことを明らかにすることで、より解釈の枠組みを拡げていくことに成功した。

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公開日: 2025-01-30  

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