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2023 年度 実績報告書

日本とアルゼンチンの文化交流に関する研究―1930年代を中心に―

研究課題

研究課題/領域番号 21K19996
研究機関早稲田大学

研究代表者

高木 佳奈  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助教 (10906788)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2024-03-31
キーワードアルゼンチン / 日系社会 / 文化交流 / 島崎藤村 / 有島生馬 / 藤田嗣治 / ウィリアム・ヘンリー・ハドソン
研究実績の概要

本研究は、1930年代に日本とアルゼンチンの間で行われた文化交流について明らかにするものである。日本人移民が定着した1930年代に、藤田嗣治、島崎藤村、有島生馬ら日本の文化人がアルゼンチンを訪れ、日系社会の歓迎を受けた。彼らが日本人移民とどのような交流を持ち、日系社会を介してアルゼンチン社会にどう紹介されたのかを考察することが目的である。なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、1年間研究期間を延長した。
1年目は島崎藤村と有島生馬に関する調査を行った。国内で資料収集を行った他、アルゼンチン在住の研究協力者に依頼し、アルゼンチンの主要紙に掲載された藤村・生馬のインタビュー記事を収集した。
2年目は、英国で活躍したアルゼンチン生まれの作家・鳥類学者ウィリアム・ヘンリー・ハドソンについての研究を行った。ハドソンの姪がアルゼンチンに移住した日本人と結婚したことをきっかけに、ハドソンは日本・アルゼンチン友好を象徴する存在として語られてきた。2022年は没後100周年にあたり、ハドソンの作品の日本語訳や、子孫を通じた日本との交流に関する論文を執筆した。
3年目は藤田嗣治に関する研究を進め、アルゼンチンで調査を行った。美術館で作品を調査した他、藤田と交流した日本人移民の遺族から話を聞き、アルゼンチン滞在中の写真など貴重な資料の提供を受けた。その結果、日系社会が藤田を経済的に支援していたことが明らかとなった。
3年間国内外で調査を実施した結果、アルゼンチンを訪れた日本の文化人たちが現地のメディアに大きく取り上げられ、日系社会の地位向上にも影響を与えたことが明らかとなった。海外調査の時間を十分に確保できなかったため、今後もアルゼンチンで資料収集を行い、日本とアルゼンチンの間でどのような文化交流が行われたのかを明らかにしたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] La conexion entre Japon y la Argentina a traves de Guillermo Enrique Hudson: un recorrido por sus vinculos familiares, traducciones y recepcion2023

    • 著者名/発表者名
      Kana Takaki
    • 雑誌名

      Letras (87): Numero monografico: Hudson, alla lejos y aqui cerca

      巻: 87 ページ: 15-35

    • DOI

      10.46553/LET.87.2023.p15-35

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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