研究成果の概要 |
本研究では、モンゴル語・中国語・日本語を対象に、分節音の音声的特徴を観察し、音韻的な内部構造について検討した。 まず、阻害音の帯気性の音声的特徴については、中国語とモンゴル語ハルハ方言の差が大きく、モンゴル語内蒙古方言は中間的な様相を呈することを明らかにした。また、モンゴル人日本語学習者による日本語の阻害音の発音では、モンゴル語からの母語転移により、帯気化が頻繁に起こっていることを示した。 次に、モンゴル系諸言語の /g/, /l/, /r/ の音韻構造について検討し、/g/ が阻害音であると同時に共鳴音やわたり音の特徴も持つこと、/l/ は摩擦音の特徴を持つことを明らかにした。
|