研究課題/領域番号 |
21K20066
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
鈴木 亜望 神戸大学, 国際文化学研究科, 協力研究員 (70913698)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | バングラデシュ / ジェンダー / ダカ / 社会変化 / 労働 / 親族 |
研究実績の概要 |
本研究はバングラデシュの首都ダカにおいて、賃金労働の場を対象にし、ジェンダー規範の再編のあり様とそれに対する人々の解釈と実践を明らかにしようとするものである。特に、人々が不確実な生活を確実なものへと繋ぎ止めるために用いる、親族呼称を介した扶助と共同の関係を明らかにすることを目的としている。 近年、新たに労働市場に参入した女性たちは親族や非血縁者も含んだ親族関係の拡張により、仕事の場の獲得やジェンダー空間を再編成している。しかし他方では、当該社会では強固な親族構造の欠如と個人性の高さが指摘されている。そこで、仕事をめぐる分業や扶助の実態を明らかにし、都市生活者の生活の重要な資本である親族的カテゴリー形成の様相と、扶助を支える規範とは何かを検討している。 本年度は、主に文献調査を進めた。バングラデシュに関する最新の民族誌や労働に関する研究を対象とし、文献の読み込みを行なった。具体的には、国立情報学研究所データベース(Nacsis)やILL(図書館相互貸借)などを最大限に利用しつつ東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、国立民族学博物館、京都大学など、南アジア関連文献が充実した国内研究機関における文献資料を蓄積した。あわせて利用可能な文献リストを充実に努めた。 これらの文献調査を論文として刊行する予定である。加えて、ここで収集した情報は、2年目のバングラデシュでの現地調査の基盤となるものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
引き続きコロナウイルスをめぐる感染状況が改善せず、現地調査を行うことができなかった。初年度に実施予定であった現地調査は、2年目に行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
バングラデシュの首都ダカにおいて、1ヶ月の現地調査を行う。調査対象は、ダカにあるシルクスカーフを制作するキリスト教徒を中心とした工房3カ所、およびカード制作を行うムスリムの製作者集団15ヶ所を対象としインタビュ=を中心とした調査を行う。調査結果を、論文にまとめ研究成果として発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルスの感染状況がいまだに改善せず、計画通りの研究を進めることができなかったため。次年度は、バングラデシュへの渡航も可能になると考えられ、現地調査の実施、およびそれにともなう研究成果の公開を可能にする。
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