学術的意義:日本において、畜産動物福祉問題に関する研究は法学者にとっては主要な研究テーマとはなってこなかった。動物種別に飼養指針が作成され、畜産動物福祉への関心が高まるなか、法学的な検討は急務である。EUは急進的な動物福祉法を制定しているという印象が先行する中、本研究はその戦略的かつ漸進的な歩みのあり方を明らかにした点において学術的意義があると考える。 社会的意義:本研究は、とりわけEUにおける動物福祉科学の立法における重視という特徴を明らかにした。このような議論の特徴は、日本における今後の関連法の立法時にも参考になりうるものであると考えられる。
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