研究課題/領域番号 |
21K20099
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研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
砂原 美佳 日本福祉大学, 国際福祉開発学部, 准教授 (30467261)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | アジャイル評価 / 法整備支援 |
研究実績の概要 |
今年度は、これまでの研究成果の洗い出し、新たに必要とされる資料の絞り込み、入手方法・調査実施計画の作成を行った。 本研究は、「複雑な領域」とされる分野に試行されている「アジャイル評価」の捉える「変化への対応を軸とした成果」と、評価手法としての特徴を明らかにすることを目的としている。行政評価の世界に「アジリティ(agility)」を導入する議論は、英国およびデンマークにおいて先進的研究がなされており、国際協力分野では、医療・福祉分野においてその導入が進んでいる。 一般に「評価」は、対象事業が計画された時点における計画書をもとに、想定された目標の達成状況を判断するが、アジャイル評価を試行するデンマーク政府は、計画書を軸とする評価を「原因と結果の関係が誰の目からも明白な領域」および「専門家が分析すれば有効な選択肢を選定・選択しうる領域」に限定して用いている。一方で、コロナ禍への対応からも明らかなように、行政活動には「複雑な領域(試してみなければわからない領域=当初計画が当てにならない領域)」が拡大しており、こうした領域に対しては、計画ではなく「明敏さ」「変化への対応力」に価値をおくアジャイル評価が試行されている。 今年度は、スウェーデンによる対カンボジア法学教育強化支援に対する事後評価、及びデンマークによる対ベトナム福祉支援事業評価を中心とする関連資料の収集、「アジャイル評価」に関する先行研究の洗い出しを行った。アジャイル評価は、比較的新しい試みのため先行研究が豊富にある訳ではないため、評価事例の絞り込みが課題の一つであった。先行研究については、研究論文の他、インタビュー(オンライン)を通じて、スウェーデン、デンマーク、エストニアの関係者から関連資料を入手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年末に予定していた現地調査がコロナ禍のため実施できなかったことから一次資料の入手状況は遅れているものの、日本国内からアクセスできる研究資料および本研究にかかわる先行研究の読み込みと絞り込みに集中することができた。先行研究の分析およびオンラインによる聞き取り調査・資料収集については、当初想定していたよりも進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
現地調査と成果発表が当面の目標である。調査については、スウェーデンによる対カンボジア法学教育強化支援に対する事後評価およびデンマークによる対ベトナム福祉支援事業評価に関する聞き取り調査を実施する。海外調査が実施できない場合は、今年度と同様、オンラインでのインタビューを軸に調査を進める。研究成果については論文執筆とともに、学会ないし研究会において共有を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画時に予定していた海外での調査が叶わず、オンラインでのインタビュー調査および資料収集に代替したため。次年度は、欧州および東南アジアでの海外調査、調査分析のための質的分析ソフトの購入を予定している。
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