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2021 年度 実施状況報告書

インドネシアにおける政治的分極化とイスラーム主義運動

研究課題

研究課題/領域番号 21K20118
研究機関独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所

研究代表者

水野 祐地  独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター東南アジアI研究グループ, 研究員 (80912063)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワードインドネシア政治 / イスラーム政治 / 政治的分極化 / アイデンティティ・ポリティクス / 民主主義の後退 / 社会運動 / 宗教政治
研究実績の概要

プロジェクト1年目半ばの段階では、インドネシア政治、イスラーム政治、政治的分極化に関する文献、図書、資料収集と現地メディアと政治動向の読み込みに注力した。具体的には、イスラーム主義運動の地域的な広がりや民族コミュニティごとの受容の差について予備的調査を行った。その結果、各種世論調査や投票行動、イスラーム・アイデンティティに関する政治行動を検証した既存研究を元に、西スマトラ州、西ジャワ州、東ジャワ州のマドゥラ島など特定の地域とそれらの地域を基盤とする民族コミュニティにおいて、イスラーム主義運動の広まりと大衆における受容が特に目立っていることがわかった。対して、中ジャワ州や東ジャワ州(マドゥラ島を除く)ではイスラーム主義運動に対する抵抗が強いことがわかった。次の段階では、イスラーム主義運動が受容されている特定地域において社会構造や歴史、中央政府との関係性という面で共通点があるという仮説を立て、それがどのような特徴を持つものであるのか、イスラーム主義運動の受容が弱い地域と比較してどのような違いが存在しているのか、文献購読や現地動向の把握を通して調査を行っていく予定である。なお、この間、新型コロナウイルス感染症が原因で現地調査を実施できずにいたが、今後は渡航制限の緩和などにより現地調査の実施が可能となる見込みであり、上記地域での調査を含めた調査計画を立てていく予定である。その他に、現地調査を行う上でカウンターパートとなる現地研究機関・研究者とのネットワークの構築、そして研究を円滑に進めていく上で必要な物品の整理を行うことができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

文献、図書や資料の収集、研究を実施するにあたって必要な物品の整理などについて注力した。現段階では現地調査は実施できていないが、予備的調査の実施やカウンターパートとなる現地研究機関とのネットワークの構築を行うことができたため、今後の現地調査実施に向けて必要な準備を行うことができた。

今後の研究の推進方策

現地調査の実施に向けて準備を進めると同時に、予備的調査内容とそれを踏まえた現地でのファインディングについて考察するアウトプットの作成に向けて準備を行う。

次年度使用額が生じた理由

現地調査の実施を予定していたが、新型コロナウイルス感染症により実施ができなかった。翌年度の現地調査予算として使用を予定している。

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公開日: 2022-12-28  

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