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2021 年度 実施状況報告書

クチコミ発信によるブランドコミットメントとロイヤルティの強化効果

研究課題

研究課題/領域番号 21K20138
研究機関富山国際大学

研究代表者

梁 庭昌  富山国際大学, 現代社会学部, 助教 (40909743)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワードクチコミ / Saying-Is-Believing / ブランドコミットメント
研究実績の概要

【内容】本研究は、クチコミ発信者の変化に焦点を当て、eクチコミを通じた対人コミュニケーションが発信者自身に与える影響およびそのメカニズムを解明することを目的としている。その目的を達成するために、2段階の実験的検証を計画した。第1段階として、2021年度では、一斉に複数の相手と情報共有するeクチコミの特徴を踏まえ、複数相手に対する集団的認知(実体性)の違いによって、クチコミ行為が発信者自身の態度形成や記憶変容をもたらすことを実証し、そのメカニズムを検証した。第2段階として、2022年度では、そういったクチコミ行為は発信者の心理的側面としてのコミットメントおよび行動的側面としてのロイヤルティに及ぼす影響を明らかにする。
【意義】コミュニケーションメディアの普及により、マーケティング領域においてはオンライン上でのクチコミ(以下、eクチコミ)の重要性に関心が集まっている。従来のクチコミ研究の焦点は、その広範囲での伝播効果や受信者の意思決定への影響にある。eクチコミ発信者に着目したほとんどの研究においても、発信者をオピニオンリーダーやマーケットメイブンと定義し、受信者の意思決定に対して影響力をもつ人として位置づけている。発信者から受信者への影響が盛んに議論されている一方、受信者が発信者に及ぼす影響が見逃されてきた。そこで、本研究は、「空気を読む」といったコミュニケーション場面のように受信者の存在を意識したクチコミ行為が発信者自身にも影響を及ぼしうることを実証した。クチコミ研究に新たな視点を提供することによって、マーケティング領域における学術的な貢献をなすと期待できる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予期した研究成果(クチコミ文脈におけるSaying-Is-Believing効果の検証、複数相手に対する実体性認知による調整効果の提示)について、関連分野のオープンアクセスジャーナルに投稿したため、当該年度の研究成果をおおむね達成できたと判断した。また、今年度に実施予定の実験について、その準備を着実に進めている。

今後の研究の推進方策

今年度では、第2段階としての実験2を計画通りに実施する。本実験の結果について、国際学会を中心に発表する。発表後、学会での討論に基づき論文を執筆し国際誌に投稿する。

次年度使用額が生じた理由

【理由】当初予定した国内旅費・外国旅費が発生しなかったためである。
【使用計画】本研究の分析モデルを踏まえた上で、多面的コミットメントを従属変数として追加し、クチコミ発信行動がコミットメントの各側面に及ぼす影響、ならびにその影響によってコミットメントの階層間の移行が生じる可能性について検証するための追加実験に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] How Group Perception Affects What People Share and How People Feel: The Role of Entitativity and Epistemic Trust in the “Saying-Is-Believing” Effect2021

    • 著者名/発表者名
      Liang Tingchang、Lin Zhao、Souma Toshihiko
    • 雑誌名

      Frontiers in Psychology

      巻: 12 ページ: -

    • DOI

      10.3389/fpsyg.2021.728864

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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