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2023 年度 実施状況報告書

クチコミ発信によるブランドコミットメントとロイヤルティの強化効果

研究課題

研究課題/領域番号 21K20138
研究機関富山国際大学

研究代表者

梁 庭昌  富山国際大学, 現代社会学部, 講師 (40909743)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2025-03-31
キーワードクチコミ / SIB効果 / 顧客経験
研究実績の概要

本研究は、クチコミを通じた対人コミュニケーションが発信者自身にどのような影響をもたらすのか、という点について考察するものである。社会心理学領域では、対人コミュニケーションが発信者自身に及ぼす影響の可能性を示唆する効果として、Saying-is-Believing効果(Higgins & Rholes, 1978)が提起されている。その効果は、聴衆がコミュニケーションのトピックに対し好感を持つ場合、発信者はその聴衆の態度に合わせてメッセージを加工して発信することによって自身のトピックへの好意的印象が形成され、ならびに経時的にその好意的印象が増幅するといった効果である。その知見を援用し、オンライン上でのクチコミの特徴(一斉に複数の聴衆と情報を共有すること)を踏まえ、複数の聴衆に対する認知の違いによって、クチコミ行為が発信者自身に及ぼす影響が異なるかを検討していく。
2023度においては、SIB効果の実験パラダイムを利用して、クチコミ文脈におけるSIB効果(クチコミ発信行為が発信者自身の製品・サービス、ブランドへの態度・記憶に及ぼす影響)が複数の聴衆に対する認知によって異なるか、また、そのSIB効果を顧客経験に及ぼす可能性があるかについて検証した。具体的に、複数の聴衆に対する認知的要因として、集団の実体性(Campbell, 1958)およびそれに関わる集団の所属性(Echterhoff, Kopietz, & Higgins, 2017)を主な独立変数に設定し、態度や記憶といった従来のSIB効果の従属変数以外に、顧客経験(Chahal and Dutta, 2015)を従属変数に含めた実証的研究を行った。当該研究は、マーケティング学会における報告・投稿によって情報発信を図った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究計画では、2023年度においてすべての実験・学会発表・投稿等を完了させる予定であったが、計画当時に想定しなかった内容(顧客経験に関する検証)が追加されたため、計画よりやや遅れていると判断される。

今後の研究の推進方策

今年度は、これまでの実験結果に基づき、国際学会報告および国際誌への投稿を年度内に完了させるように研究を推進したい。

次年度使用額が生じた理由

追加実験の結果に基づき学会報告および学会誌投稿を行う予定のため、2024年度使用額が発生した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Emotional Factors in the Service Experience in the COVID-19 Environment:2023

    • 著者名/発表者名
      Zhang Jing、Liang Tingchang
    • 雑誌名

      Japan Marketing Review

      巻: 4 ページ: 51~58

    • DOI

      10.7222/marketingreview.2023.007

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] The Influence of C2C Communications in Sharers’ Customer Experience: Focusing on Saying-Is-Believing Effect in eWOM Context2023

    • 著者名/発表者名
      Liang Tingchang, Zhang Jing, Souma Toshihiko
    • 学会等名
      The 8th Naples Forum on Service
    • 国際学会
  • [学会発表] Defining Memorable Service Experience: Understanding the Dynamic Customer Experience from the Perspective of Experience Memorability2023

    • 著者名/発表者名
      Zhang Jing, Liang Tingchang
    • 学会等名
      The 8th International Conference on Serviceology
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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