研究課題/領域番号 |
21K20152
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研究機関 | 長崎県立大学 |
研究代表者 |
平尾 盛史 長崎県立大学, 経営学部, 講師 (20908470)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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キーワード | 新規参入企業 / 競争戦略 / 数理モデル |
研究実績の概要 |
本研究は、新規企業参入への対応戦略に着目し、これに係る既存企業の意思決定メカニズムを明らかにすることを目的とする。とりわけマーケ ティングの各局面の内、「マーケット・ポジションの変更」「流通チャネル政策の変更」「製品ラインの広さ・深さの調整」の3点を研究対象 とする。研究にあたっては数理的なモデル分析を主たる研究手法に用いる。本研究を通じ、企業間のダイナミックな競争関係に基づく市場の動態メカニズムについてその一端を明らかにするとともに、実務的に有用な新規企業参入への対応戦略に係る検討フレームワークを導出すること が期待される。 1つ目のテーマ「マーケット・ポジションの変更」については2本の論文を執筆し、1本はProduction and Operations Managementから改定要求を受けている段階にある。もう1本についても既にSSRNにてワーキング・ペーパー化し、国際ジャーナルへの投稿を終えている。それらはそれぞれ、新規参入企業に対する、既存企業の水平的(例:色、味、デザイン)または垂直的(品質水準)な製品ポジションの変更に係る戦略的対応の一端を、数理モデルによる解析をもとに明らかにするものである。 加えて2つ目のテーマ「流通チャネル政策の変更」についても、1本の論文を執筆し、SSRNにてワーキング・ペーパー化し、国際ジャーナルへの投稿を終えている。同研究は、社会的責任を重んじる生産企業の登場が、サプライチェーン内での各企業間の意思決定タイミング(相手よりも先に、後に、または同時に判断するか)にもたらす影響を数理モデルによる解析をもとに分析するものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
とりわけコロナ禍の影響により、当初に各年度ごとに予定していた国内外の学会等への参加に支障が出たため、本研究科目は1年間延長して実施している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究科目は本年度中に一旦の区切りをつける予定である。そのため、導出を終えている各研究成果について、学会及び研究会等で報告を定期的に行いつつ、ジャーナルへの掲載に注力する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響で、予定していた学会等への参加が無くなった、またはオンラインでの参加となったことにより、旅費に係る支出が小さくなったことが主な理由である。これにより生まれた差額(次年度使用額)については、本年度に当初予定していた学会等への参加にかかる経費に充てることを予定する。
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