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2023 年度 実施状況報告書

現代社会におけるモノ・ごみと人々の関わり方の特徴:フリマアプリ利用者への調査から

研究課題

研究課題/領域番号 21K20187
研究機関神戸学院大学

研究代表者

梅川 由紀  神戸学院大学, 現代社会学部, 講師 (00909476)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2026-03-31
キーワードごみ / モノ / フリマアプリ / 所有 / 廃棄 / マテリアル・カルチャー研究
研究実績の概要

本研究の目的は「フリマアプリ利用者にとってモノを所有することや、ごみとして廃棄することはどのような行為であるか」という問いの探求を通して、「現代社会における、モノやごみと人々の関わり方の特徴」を明らかにすることである。具体的には「(1)フリマアプリ利用者へのインタビュー調査」と「(2)理論的考察」により、明らかにすることを目指している。
2023(令和5)年度は、2022(令和4)年度に実施したインタビュー調査・学会報告時に得たコメントをふまえ、上記(2)の「理論的考察」を行った。具体的には二つの内容の資料を収集し、考察を行った。一つ目はフリマアプリに関する資料である。フリマアプリ利用者に関する統計データや、フリマアプリをめぐる社会状況に関する記事などに目を通し、最新の動向を把握した。二つ目は高度経済成長期に関する資料である。本研究遂行においては、「現代社会において、ごみやモノをどのように捉えているか」の理解が必要不可欠である。このとき、現在社会のごみやモノをめぐるスタンスの基礎を築いた時期は高度経済成長期であるという考えに至った。理由は以下三点である。(1)ごみの量・質・収集方法などの現代の基礎が構築された時期であること、(2)家電製品などの日常生活において身近なモノが、暮らしの中に普及した時期であること、(3)モノを使い捨てる習慣が拡大した時期であること、である。現在の基礎を構築した「転換点」としての高度経済成長期に着目することで、現代社会の特徴をより深く理解できると考えて注目した。その結果、ごみの概念が拡大していることが分かった。すなわち、これまでごみとみなさなかった対象をごみとみなし、新たなごみを発見している様子を明らかにした。なお、2024年1月から研究を中断(産前産後の休暇・育児休業)している。研究再開後は2023年度の知見をふまえ、さらに分析を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2024年1月から研究を中断(産前産後の休暇・育児休業)していること、また中断事由に伴う体調面の理由から、当初の計画通り研究を遂行し成果を発信することや、2023年度中に研究成果をまとめ上げることができなかった。しかしながら、2023年度は理論的考察を進めることができた。研究再開後は、2023年度に得た知見をもとに研究を仕上げる予定である。なお研究再開後は体調面の理由は払拭できているため、問題なく研究を遂行できる。

今後の研究の推進方策

研究再開後は、分析をさらに深めるとともに、成果を論文にまとめ、研究の完了を目指す。
具体的には、研究再開後、2023年度実施した理論的考察を踏まえてインタビュー調査の結果を分析し、考察を深める。なお考察の途中、進捗状況等によっては適宜学会発表にエントリーし、学会で新たな知見を得ることも視野に入れながら、成果をまとめる。インタビュー調査自体は終了していること、2023年度に理論的考察を進めることができたことから、現時点で懸念される大きな課題はない。研究は十分遂行可能と考えられる。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由は、検討していた追加インタビュー調査が、少なくとも2023年度の分析状況では、実施不要と判断したためである。加えて、2024年1月から研究を中断(産前産後の休暇・育児休業)していること、また中断事由に伴う体調面の理由から、海外・国内での学会発表などを見送らざるを得なかったためである。
研究再開後の使用計画は以下の通りである。第一に、成果を論文としてまとめあげるために、さらなる分析を進める中で必要となる物品費(消耗品、図書など)・その他(文献複写費)などに使用する。第二に、学会報告のための旅費として使用する。

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公開日: 2024-12-25  

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