研究課題/領域番号 |
21K20197
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研究機関 | 大谷大学 |
研究代表者 |
許 燕華 大谷大学, 文学部, 助教 (50909504)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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キーワード | 移民 / トランスナショナルな生活 / 中国朝鮮族 / 故郷 / ホームランド |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、中国の一少数民族である中国朝鮮族の現代移民を事例に、移民とホームランド関係・移民がホームランドを維持するにあたって何が影響を与えるのかを解明することである。 本研究は、日本、韓国、中国という3つの国における中国朝鮮族を対象に、ホームランド意識、ホームランドとの実際のかかわり方、近年の中国の少数民族政策と農村政策の変化及び新型コロナウイルス感染拡大による影響を考察する。 しかし、新型コロナウイルス感染拡大及びオミクロン株の出現により移動が制限されたため当初の計画を見直し、一年目は資料収集とインタネットインタビューを、二年目は状況をみながら移動制限が緩和された地域から現地調査を行うことにした。 2022年度は、夏に日本国内、冬に韓国に対する調査を行うことができた。7月30日から5日間、東京の中国朝鮮族飲食店の経営者と利用者に対してインタビュー調査、埼玉県川口市の外国人集中居住団地での参与観察及び元住民・周辺地域の中国人住民に対するインタビュー調査を行った。2月15日から20日間、ソウルと京畿道の中国朝鮮族移民に対するインタビュー調査、2つのチャイナタウンで参与観察を行った。日本と韓国の調査とも主に移民の生活状況、故郷との関係、新型コロナウイルス感染拡大の影響を調べた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス及びオミクロン株感染拡大による移動制限のため、初年度は調査ができず、2022年度から現地調査が可能になり、日本国内1回目、韓国1回目の調査が実現できた。しかし、当初予定していたメインの中国での調査は、中国国内の移動制限及び移動期間不透明のためやむを得ずまだ実現できていない。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、まず昨年の引き続きとして、日本(8月)と韓国(2月)での現地調査を行い、日本と韓国における中国朝鮮族移民のホームランド意識、中国の政策変化と新型コロナウイルス感染拡大の影響を比較検討する。 それから、9月と3月、2回にわたり中国延辺での現地調査を行う予定である。中国での入国条件の変更など状況により臨機応変に対応することとする。 今までの日本、韓国、中国でのデータを整理し、学会での発表および論文投稿を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は日本国内と海外における新型コロナウイルス感染拡大及び移動制限のためフィールドワーク調査自体が不可能だった。 2022年度は、中国全土での新型コロナウイルス感染拡大及び入国・移動制限のため中国での調査はまだ行うことができなかった。日本国内と韓国では1回ずつ調査が可能だったが、全体としては当初予定より旅費の支出が少なかった。 2023年度は、移動制限も緩和されようやく本格的な中国調査が可能になると予測される。また本研究の最終年度となるため、日本国内調査、韓国調査、中国調査(2回予定)など主に旅費に支出する予定である。それ以外、国内外での現地調査で必要な各種物品の調達、移動費用、宿泊費用、謝金、テープ起こし費用、学会参加発表費用などに支出する。
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