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2022 年度 研究成果報告書

「日韓併合記念日」の歴史社会学:「忘却」から問いかける「想起」の課題

研究課題

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研究課題/領域番号 21K20199
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0108:社会学およびその関連分野
研究機関立命館大学

研究代表者

趙 相宇  立命館大学, 産業社会学部, 助教 (40906806)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワード日韓併合 / 自主性 / 対話 / 忘却 / 記念日 / 報道
研究成果の概要

これまであまり論じられてこなかった「日韓併合」の記念日についてその報道の在り方を明らかにし、現代の日韓における歴史をめぐる葛藤の根源を「忘却」から示した。本研究では、「日韓併合」をめぐる帝国日本の責任の封印、朝鮮人の民族主義が女性の身体の近代化という観点において「日韓併合」を祝う祭典に対して妥協的な態度を示していたことを明らかにし、戦後にその記憶が消えたことで、日韓は歴史から自我を肯定する論理を編み出しながらも、それぞれの主体的な責任については忘却し続けるという歪な構造が生まれたことを指摘した。

自由記述の分野

メディア史

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまでの「日韓併合」に関する研究は、「日韓併合」に至るまでの過程に議論が集中し、その後の長い支配と解放後の意味づけやインパクトにはあまり言及してこなかった。現在の日韓関係における植民地支配の記憶をめぐる論争は、「反日」「親日」の間にあったグレーゾーンを忘却する形で展開され、日韓それぞれのナショナリズムの責任を抱きしめることができないでいる。日韓がこの問題をめぐって対立ではなく、対話していくには、相手に対する責任のなすりつけではなく、主体的な責任に基づいた自省が求められており、本研究は、そうした論点を盛んな想起の中で忘却された「日韓併合」の記念の在り方から提示した。

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公開日: 2024-01-30  

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