本研究は、(1)刑務所出所者等に対する就労支援の制度・実態を多角的・総合的に検証することにより、刑事司法領域の就労支援の現状と課題及びその背景要因を明らかにし、有効な支援・課題解決アプローチを提示すること、(2)刑事司法領域の就労支援の実践への示唆及び政策提言を行うことである。本研究は、(1)刑事司法領域の就労支援に関する初めての本格的な質的調査研究である点、(2)刑事司法領域における就労支援の制度自体に内包される矛盾や課題を解明し、成功事例の一般化を試みる研究である点、(3)刑事司法領域で就労支援を担っている関係機関全体に焦点を当てた総合的研究である点が独創的な視点である。
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