研究課題/領域番号 |
21K20215
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
杉山 昇太郎 大分大学, 教育学部, 講師 (00910621)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | 教材開発 / 拡張現実感 / ICT教材 / 電気回路 |
研究実績の概要 |
本研究は,「令和の日本型学校教育」の構築を目指した電気の理解を深めるICT教材の開発である。具体的には,AR(拡張現実)技術を用いて,電気の動きや素子の働きをリアルタイムで「見て」,「触れて」学ぶことができる教材を開発する。教材は学習後の学習意欲と知識の定着を図るものとし,授業中に生徒が個人の端末で扱えるものにする。また,遠隔授業やアフターコロナにおける学校教育活動で効果を発揮するものにする。教材は以下の仕様にする。 ①GIGAスクール構想の必須スペックの端末ならばハードウェア,ソフトウェアの種類を問わず動くクロスプラットフォームであること ②抵抗や電源など素子の絵とARマーカが描かれたカードを動かすことで端末に映る電気の現象がリアルタイムに動くこと 令和3年度は,課題1「AR技術を用いたICT教材の開発」に対応した。具体的には,教材をWebAR開発のためのオーブンソースソフトウェアであるAR.jsを使い,WebAR教材として開発をした。WebARにすることで,端末の種類やOSを問わず,端末にインターネットブラウザがインストールされていれば使用できる教材にしている。教材はマーカーベースARとして開発しており,複数のARマーカの距離に応じて,電流の大きさや電子の動き等のアニメーションがリアルタイムに変化するものにしている。これにより,学習者がARマーカの描かれたカードを動かすことで,体験的に電気の概念を理解できると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
教材として最低限の仕組みは完成している。カードのデザイン,教材のアニメーションやUIの改良をし,学習者や教員が使用しやすいものにしていく必要がある。 コロナウイルス第6波により,対面でのワークショップ実施が未定となっている。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度は課題2「試行的実践及び,教材の効果測定・評価,改良」と課題3「令和の日本型学校教育の構築を目指したICTの学校利用の在り方を検討」に対応する。 学校やワークショップでの試行的実践を行い,そこで得られた知見を基に教材を改良するとともに,これからの学校でのICTの在り方を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和3年度は感染症対策のため学会がすべて遠隔で行われたため,旅費の使用ができなかった。また,半導体部品の不足により,ICT端末の確保が難しく,令和3年度中に納品ができなかった。令和4年度中にICT端末を納品する予定である。
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