本研究では、実際に就労している肢体不自由者に対しアンケート・インタビュー調査を実施し、就労の実態を把握するとともに、就学時にキャリア教育・職業教育を受けた経験が、現在の就労においてどのように活かされているかを明らかにすることを目的とした。その結果、進路指導よりも、教科教育、部活動、社会人・職業人としての常識やマナーに関する学習が将来の生き方や進路を考える上で、役立つ学習であることが明らかとなった。また、ロールモデルの存在も重要であり、学生時代に同様の肢体不自由者がどのような進路を選択しているかを把握できることで進路選択に役立つ情報となることが示唆された。
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