研究課題/領域番号 |
21K20235
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
上地 香杜 静岡大学, 教職センター, 特任助教 (00907652)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | 地域移動 / 地方 / 高校教育 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、地方から都市部への地域移動と高校教育の連関を明らかにすることである。そのために、高校別に卒業時の地域移動を描出し、地域移動と高校教育実践の関係性を明らかにする。 研究初年度である本年度は、(1)研究環境の整備、(2)調査先との打ち合わせ、(3)高校での視察を行った。 (1)研究環境の整備では、研究に使用する機器の準備、必要文献の把握・収集を行い、調査研究が始められる環境を整えた。とくに、必要文献を多数収集できたため、研究の枠組みとなる地域移動と高校教育の関係性を明確化することができた。(2)調査先との打ち合わせでは、調査先である和歌山県教育委員会と調査実施にむけて打ち合わせを行った。主に教育委員会の保有資料の確認を行い、関係構築を行った。(3)高校での視察では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大をうけて、県内高校1校でのみ視察と管理職へのインタビュー調査を実施した。再編整備計画が進む中での高校教育経営について直接現場を確認し、インタビュー調査で、その実情を把握した。(2)で実施した教育委員会との打ち合わせで得られた情報と合わせて、教育行政と現場との考え方や教育実践の在り方の両方を把握することができた。 (1)から(3)の作業を通して、次年度に実施予定である調査の下準備ができたといえる。とくに、教育委員会との関係構築ができたことで各種資料を入手する目途が立ったため、今後のスムーズな資料収集と調査実施が見込まれる。また、予定していなかった県内高校の視察も行えたことで、次年度の調査設計のために必要な準備ができたといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は当初の予定通り、研究環境の整備、調査先との打ち合わせ(資料の状況確認)を実施した。新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で、資料収集を行うことが困難であったが、予定していなかった高校の視察も実施できたため、おおむね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、資料収集を行い、高校への現地視察・調査を複数校行う予定にしている。資料収集では、高校別の地域移動経路を明らかにするための資料に加え、高校教育の再編整備計画が進められることとなったため、再編整備に関わる資料も収集する。高校への現地視察・調査では、教員・生徒へのインタビュー調査、参与観察を実施する。これらを合わせて、地方からの地域移動の構造を明らかにすることを目指す。
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