研究課題/領域番号 |
21K20246
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研究機関 | 浜松学院大学 |
研究代表者 |
李 受眞 浜松学院大学, 現代コミュニケーション学部, 講師 (50911343)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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キーワード | 自己理解 / アセスメント / 発達障害 / 特別支援教育 / キャリア教育 / 通級による指導 |
研究実績の概要 |
令和元年度通級による指導実施状況に関する調査によると,国公私立の小中高等学校おいて,通級による指導を受けている児童生徒数は,前年度に比べ増加しており,小学校では8,327名,中学校では2,484名増加していると報告されている。発達障害のある子どもは「自我の充実」が十分に深まらず,自制心・自尊心の発達が遅れることによって生活場面で不適応行動を示し,特有な学習スタイルをとることが指摘されている(田中,2010)。また,自己形成にあたり,それぞれが抱えている課題は異なり,課題の内容により自己理解の支援内容も変わってくる。さらに,発達障害のある児童生徒は個人差が大きく自分自身の特性により自己理解や自尊感情も多様なことから,支援にあたって自尊感情に関する教員の見立てを明らかにする必要がある。しかし,対人関係スキルと適応スキルに関わるアセスメントはあるものの自己理解支援に関するアセスメントや一貫したツール等は見当たらず,明確なツールが必要である。各現場の指導者によるものが多いことから,まずは実態を明らかにする必要がある。そこで,静岡県の公立小中学校で通級による指導を行っている教員(N=27)を対象に自己理解指導のアセスメントツール,児童生徒の良さに気づく支援,多様な自己に気づくために行われている支援,他者から見た自分に関する認識を促す支援の実態について明らかになった。また,通級による担当教員の実践による事例を通しての児童生徒の特性,自尊感情の程度,重要な他者の認知,将来への不安感の実態を把握し,特性によるタイプ分けから自尊感情,重要な他者の認知,将来への不安感について明らかになった。現況把握・課題の整理のため、日本特殊教育学会での自主シンポジウムや、日本発達障害支援システム学研究にて口頭発表を行い、様々な生徒の特性に応じた自己理解支援ニーズの把握や指導の現況について報告・検討をした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ予定通りである。計画したスケジュールに沿って研究を継続する見通しである。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は,知的障害や発達障害のある児童生徒等を対象にインタビュー調査を実施し,当事者視点からのニーズや支援方法について整理する。また,調査結果を踏まえて,自身の特性や周囲からの期待のずれを確認しながら安定した自己理解を促すための,適用可能な支援プログラムを開発・適用し,その効果について検証する。また,研究成果として,開発・適用した支援プログラムを,教師が閲覧・活用しやすい様式のガイドブックとして冊子にまとめて配布する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)コロナウィルスの拡大によりインタビュー調査が実施困難であったため、次年度使用額が生じた。 (使用計画)次年度の派遣を行う際の旅費として使用する予定である。
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