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2021 年度 実施状況報告書

初任期小学校教師の学級経営に関する実践的知識の獲得・活用過程

研究課題

研究課題/領域番号 21K20247
研究機関名古屋学院大学

研究代表者

藤井 真吾  名古屋学院大学, スポーツ健康学部, 講師 (70908657)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワード学級経営 / 実践的知識 / 小学校教師 / 教師の成長 / 教授方法に関する知識
研究実績の概要

本研究の目的は、教師が授業秩序を保ち学級経営を行うのに必要な知識である「教授方法に関する知識(pedagogical knowledge)」の初任期における獲得・活用過程を明らかにすることである。そのために以下の三つの課題を設定した。課題(1)初任期小学校教師の学級経営課題とその解決による教授方法に関する知識の獲得過程を明らかにする。課題(2) 授業場面における学級経営的行動を同定し、教授方法に関する知識の活用過程を明らかにする。課題(3) 課題(1)(2)の結果をふまえて初任期小学校教師の教授方法に関する知識の獲得・活用モデルを構築する。
研究1年目にあたる2021年度は、課題(1)(2)に関して、主として以下の2点について研究を進めた。第一に、教授方法に関する知識の基礎研究として、当該概念の教師知識研究における変化ならびに、実践的知識研究における位置付けに関して、理論研究ならびに文献調査を行った。第二に、教授方法に関する知識の初任期における獲得・活用過程について文献調査と枠組みづくりを行った。
第一の点に関しては、研究成果を投稿し発表した。その結果、(1)教授方法に関する知識概念が、教師知識研究の進展の中でその構成要素が変化しており、その再概念化が求められる状況であること、(2)実践的知識概念そのものの限界性として研究者による構成である点が認識されてきたことが明らかになった。
第二の点に関しては、必要な文献を収集し、予備的な枠組みを検討した。今後、コロナ禍の状況を見据えつつ、予備調査を実施したのちに本調査を実施したうえで、それらと合わせて発表予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究1年目として、基礎研究である文献や資料による調査および枠組みづくりには着手でき、部分的に成果発表を行うことができた。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響で、インタビュー調査や参与観察がほぼ実施できなかった。そのため、全体の進捗状況としては、やや遅れている状況にある。

今後の研究の推進方策

研究の最終年度でもある2022年度は、2021年度の成果もふまえて、初任期教師に対するインタビュー調査ならびに参与観察を実施する予定である。これらの調査とその分析を通じて、課題(1)(2)(3)に取り組んでいく予定である。ただし、コロナ禍により調査の実施が難しくなる可能性もあるため、インタビュー調査については、オンラインによる実施などの代替措置も含めて計画する。

次年度使用額が生じた理由

近隣および遠方でのインタビュー調査、参与観察に関わる旅費ならびに、インタビュー調査等の文字起こし経費を計上していたが、コロナ禍により実施できなかったため使用しなかった。2022年度に使用をする予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] エルバズの実践的知識研究からストーリー研究への理論的変容: カリキュラム開発から自律した教師の提示から教師自身のストーリーの強調へ2022

    • 著者名/発表者名
      藤井 真吾
    • 雑誌名

      名古屋学院大学教職センター年報 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU KYOSHOKU CENTER NENPOU; The Annual Report of the Center of Teacher Training Course

      巻: 6 ページ: 67~79

    • DOI

      10.15012/00001369

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 教師知識研究における一般的な教授方法に関する知識(general pedagogical knowledge)概念の変化 : 特質としての一般性と文脈依存性に着目して2021

    • 著者名/発表者名
      藤井 真吾
    • 雑誌名

      日本教師教育学会年報

      巻: (30) ページ: 100~110

    • 査読あり

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公開日: 2022-12-28  

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